募集馬全頭へのコメント
ノルマンディーOCの22年産一次募集がスタートしています。
今年はツアーに参加し、その準備と当日の印象チェックで全頭を見ています。
全頭を見ての印象メモを記事にして残しておきたいと思います。深い分析はしておらず、見ての印象がメインです。
今年の出資方針、および出資申込馬の分析は以下の通りです。
1 ウォータームージカの22
- ウォータームージカの22
- 父:ディーマジェスティ
- 母:ウォータームージカ
- 母父:フレンチデピュティ
- 性別:牡馬
- 所属予定:栗東 辻野厩舎
- 生産:高橋ファーム
- 募集総額:1,760万円
- 一口価格:44,000円
ウォータームージカの22はディーマジェスティ産駒です。
ディーマジェスティは父としては力強さとスタミナを産駒に伝える印象があります。
ディーマジェスティはRobertoとSadler’s Wellsの血を引いており、産駒の活躍傾向では、Mr.ProspectorやNureyev(Special)を取り入れて、父の持つその力強さを継続的に強化するタイプが好相性であることを示しています。
その点でいくと、ウォータームージカの22はSadler’s Wells(祖母Special)のクロスがあり、粘り強さとスタミナは強化されていそうは印象を受けます。
馬格というか、筋肉量がしっかりある印象を受けました。上記の要素は馬体にも表れているのではないでしょうか。
雰囲気としては非根幹距離でトリッキーなコースを得意としそうで、阪神内回りはあいそうな印象です。
1,400mをスタミナで勝つタイプ(ニュアンスが難しい)になるのではないか、という印象を持っています。
2 ウルティマミューズの22
- ウルティマミューズの22
- 父:キタサンブラック
- 母:ウルティマミューズ
- 母父:キングカメハメハ
- 性別:牡馬
- 所属予定:栗東 上村厩舎
- 生産:浜本牧場
- 募集総額:2,920万円
- 一口価格:73,000円
ウルティマミューズの22の父はキタサンブラックで、母は中央で3勝を上げています。牝系や母の産駒はダート傾向です。
キタサンブラックの分析の詳細は別途記事にまとめていますので、ぜひそちらをご参照ください。
キタサンブラック×母の父キングカメハメハでは、コナコーストが出ています。
コナコーストは牝馬かつサンデーサイレンスが入った柔らかさがあるタイプ。
この馬は牡馬ですし、サンデーサイレンスが入りませんから、コナコーストとはまた違った方向性になるのではないかと思います。
パワーがありそうな印象を受けており、芝でもダートでも、マイルあたりでスタミナとパワーを生かして走れるタイプなのではないかと思います。
キレというより、前で粘れるタイプになるのではないかと思います。
3 クイーンズトゥルーの22
- クイーンズトゥルーの22
- 父:ウインブライト
- 母:クイーンズトゥルー
- 母父:キングカメハメハ
- 性別:牡馬
- 所属予定:美浦 大竹厩舎
- 生産:岡田スタッド
- 募集総額:1,680万円
- 一口価格:42,000円
クイーンズトゥルーの22の父は新種牡馬のウインブライト、母は地方で3勝したクイーンズトゥルーです。
クイーンズトゥルーはキョウエイトゥルースの仔で、きょうだいにサウンドトゥルー、アナザートゥルース、ルールソヴァールがいるという、ダートの良牝系の出身です。
友人の玄野さんもブログで書いてましたが、この配合イメージは成功例が出ている形になっています。
ウインブライトはアドマイヤコジーンやジェイドロバリーの血を引いています。
Cozzeneとフジキセキの組み合わせ、そこに加えてMr.Prospectorだと、イスラボニータが出ていますし、ジェイドロバリー×Kingmamboは血統要素として近いものを持ち、力強さや粘り強さを伝えてくれそうな印象です。
芝であれば、中山への適性はイメージがわきますし、ダートもこなせそうな印象です。歩様も気になる点はありませんでした。
4 サウンタの22
- サウンタの22
- 父:ドゥラメンテ
- 母:サウンタ
- 母父:Invincible Sprit
- 性別:牡馬
- 所属予定:栗東 福永厩舎
- 生産:坂本智広さん
- 募集総額:3,280万円
- 一口価格:82,000円
サウンタの22は父ドゥラメンテ、母は英国で4戦未勝利です。ただ、母の半姉にデルマーオークスを勝ち、繁殖としてもシンハライトを輩出したシンハリーズがいます。
父ドゥラメンテについては、以下の記事で詳しく書いていますので、ぜひそちらをご参照ください。
ドゥラメンテはMr.Prospectorの血との相性の良さを示していますが、その中でもBold Ruler(Nasrullah)+Princequilloの血を持つタイプが良い傾向。
特に好相性なのはGone Westです。Gone Westの場合はMixed Marriageの血を引いており、このMixed Marriageはタイトルホルダーはクロスで持っているなど、ドゥラメンテ産駒の成功ポイントとして重要な血です。
Mixed Marriageはスタミナや粘り強さの要素を凝縮しており、この血を持つことで競ったレースで強くなることができるのだと思われます。
サウンタの22はMr.Prospectorの血は持たないものの、Kris経由でMixed Marriageの血を引いています。
また、祖母BaizeのところだけNorthern Dancerの血を持たない異系血脈でバランスも良いと思いました。
故障がやや心配になる歩様ではありましたが、ここからの成長で良くなってくるといいですね。
5 サマーロコガールの22
- サマーロコガールの22
- 父:ブリックスアンドモルタル
- 母:サマーロコガール
- 母父:キングカメハメハ
- 性別:牡馬
- 所属予定:美浦 岩戸厩舎
- 生産:岡田スタッド
- 募集総額:2,000万円
- 一口価格:50,000円
サマーロコガールの22の父はブリックスアンドモルタルです。母サマーロコガールで、ノルマンディー定番の母ですね。地方で11勝をあげており、産駒ではバンクオブクラウズが4勝、重賞2着2回を記録しています。
母サマーロコガールは、マルゼンスキー→ブライアンズタイム→サンデーサイレンス→キングカメハメハと最高級の種牡馬の血をつないできた良血馬。
そこに社台ファーム期待の種牡馬ブリックスアンドモルタルですから、楽しみな1頭ですね。
母の産駒はダートで活躍していますが、ブリックスアンドモルタルは芝で活躍した馬ですし、産駒も芝で勝ち星をあげています。芝でもダートでも、先行して気持ちよく走れれば安定した成果を残せそうな印象です。
ここまでのブリックスアンドモルタルの活躍馬は、前で粘れる、自分で位置取りを変えながらまくっていけるタイプが好相性で、例えばLyphardやRoberto、Specialは相性が良さそうです。
サマーロコガールの22はSpecialとRobertoの血を引いており、自分でレースを作れるタイプになりそうです。
見学では馬っぷりが良いなあ、とぼんやり思ったのを覚えています。
6 シンコーメグチャンの22
- シンコーメグチャンの22
- 父:スクリーンヒーロー
- 母:シンコーメグチャン
- 母父:エンパイアメーカー
- 性別:牡馬
- 所属予定:栗東 辻厩舎
- 生産:三石橋本牧場
- 募集総額:1,560万円
- 一口価格:39,000円
シンコーメグチャンの22は父スクリーンヒーロー、母の父エンパイアメーカーという配合。
母シンコーメグチャンは2勝をあげています。
母シンコーメグチャンはエンパイアメーカー×サクラローレルですから、Wild Riskのクロスを持ちます。(UnbridledとBlushing Groom経由)
Wild Riskは前向きすぎる気性を産駒に伝えるイメージの血で、エンパイアメーカーの血を引く馬が馬群を好まないのはこの影響かと思われます。
母がWild Riskのクロスを持ちますから、この影響は受けていると考えられます。
シンコーメグチャンの22は、イメージ的には外枠からコーナーをまくっていく機動力とパワーで力を発揮するタイプだと思います。中山競馬場での活躍がイメージできます。
見学のときの様子では、Wild Risk的な要素が出ているという印象で、気性の難しさは見せていましたね。
これが早期から走れる前向きさにつながると良さそうです。
スクリーンヒーローは種牡馬引退となり、出資機会は残り僅かとなりました。活躍に期待したいですね。
8 ブラックカシミールの22
- ブラックカシミールの22
- 父:スワーヴリチャード
- 母:ブラックカシミール
- 母父:バブルガムフェロー
- 性別:牡馬
- 所属予定:美浦 嘉藤厩舎
- 生産:バンブー牧場
- 募集総額:4,200万円
- 一口価格:105,000円
ブラックカシミールの22は牡馬最高額の募集馬です。
父はスワーヴリチャード、母は中央3勝のブラックカシミールです。母の産駒には中央3勝をあげているオリオンパッチがいます。
スワーヴリチャードは2023年産駒デビューの新種牡馬で、初年度から抜群の成果を残しています。
健康や気性に不安を抱える馬が少なく、2歳早期からデビューできる育ちの良さが大きな魅力です。
スワーヴリチャードはハーツクライの後継らしく、Storm Catやデインヒル、Danzigの血を引いたタイプは2歳夏から成果を残せています。また、ここまでサンデーサイレンスとのクロスはポジティブな影響を与えている印象です。
ブラックカシミールの22は母の父にバブルガムフェローを持ち、サンデーサイレンスのクロスを持ちます。
ハーツクライとバブルガムフェローは父サンデーサイレンスとLyphardの血を持つことが共通。ハーツクライはトニービンとMy Burpersがポイントでもあるため、ニアリーとは言いにくいですが、前目の競馬への要素は底上げされそうな印象を受けます。
母ブラックカシミールの母系はスタミナ的な要素が強く、シザラのクロスは目を引きますね。
早期から行くタイプの血は多くなく、ノルマンディーの馬ですから、早熟なタイプにはならないのではないかと思います。
とはいえ、スワーヴリチャードがそもそも仕上がりの良さを見せていますから、夏競馬後半や秋口にかけてのデビューとなると楽しみな1頭ですね。
見学で見た時、歩様などは特に気にならなかったですね。見るのが得意でないのもありますが、馬格もありましたし、良さそうな印象です。
9 ボーナスチャンスの22
- ボーナスチャンスの22
- 父:ロゴタイプ
- 母:エンパイアメーカー
- 母父:エンパイアメーカー
- 性別:牡馬
- 所属予定:美浦 稲垣厩舎
- 生産:新井昭二牧場
- 募集総額:1,960万円
- 一口価格:49,000円
ボーナスチャンスの22は曾祖母にファーザを持つ砂の名牝系出身の馬です。
父はロゴタイプ、母の父はエンパイアメーカーで、母は中央未勝利です。母の初年度産駒(父:ディープブリランテ)は地方7勝、20年産の半姉(父:ダノンバラード)はダート未勝利で勝ちあがっています。
ディープインパクト後継の種牡馬から、ダートでの成果ですから、母系のダート適性は高いのでしょう。
父ロゴタイプは朝日杯・皐月賞・安田記念と、2歳、3歳、古馬でG1を勝利した成長力のある馬でした。
私もクトゥネシリカで出資しましたが、中央では勝ち上がれず。しかし地方では3勝をあげ、盛岡の芝でも格上挑戦で勝利しています。組合契約終了後のことでした。
Sadler’s Wells≒Nureyevの5×5×5をもち、Mr.Prospectorの血も引きますから、Nashua≒Nantallah的な要素も持っていますね。
歩様や馬体の様子は柔らかく、Halo≒Sir Ivorの要素が出ている印象を受けています。
ロゴタイプの産駒は地方ダートで良績を残しています。
私が出資していたクトゥネシリカの例も踏まえて考えると、ダートの適性が高いというより、深い馬場に強いという印象です。洋芝や深い砂への適性は高いと思います。一方で、砂を被ることは得意としておらず、そこはダート馬とは違う印象です。
この馬の柔らかさを見た時、中央の芝、大箱でストライドを伸ばして走るイメージが沸きました。
牝系の要素で砂を被っても大丈夫、ダートが好き、というタイプであれば、中央・地方問わず、活躍が期待できます。大井ともあうんじゃないでしょうか。
10 マックスユーキャンの22
- マックスユーキャンの22
- 父:ノヴェリスト
- 母:マックスユーキャン
- 母父:ゴールドアリュール
- 性別:牡馬
- 所属予定:栗東 石坂厩舎
- 生産:岡田スタッド
- 募集総額:1,320万円
- 一口価格:33,000円
マックスユーキャンの22はノヴェリストの産駒です。
母マックスユーキャンはゴールドアリュールの産駒で、中央ダートで2勝をあげています。
父ノヴェリストはドイツ出身の抜群のスタミナを持つタイプ。
ブレークアップが東京2,500mのアルゼンチン共和国杯を勝ち、ラストドラフトも同レースで2着に入るなど、スタミナが問われる距離を得意としています。イメージ的には大箱より小回りですが、直線の長いコースで先行して粘り切るスタミナ勝ち、というレースの方が得意としている傾向ですね。大箱の非根幹距離に注目したいタイプです。
こういう傾向がありますから、スタミナ要素を強化しつつ、日本適性を高めるサンデーサイレンスの血を取り入れるのがセオリーだと思います。
マックスユーキャンの22は母の父にゴールドアリュールが入りますので、サンデーサイレンスとNureyevの血が入ります。これは好相性だと思います。
馬の感じは深い芝や深いダートも行けそうな雰囲気で、いずれにしてもスタミナを生かして勝負するタイプになりそうです。
11 マルーンドロップの22
- マルーンドロップの22
- 父:ミッキーグローリー
- 母:マルーンドロップ
- 母父:コンデュイット
- 性別:牡馬
- 所属予定:美浦 上原博厩舎
- 生産:岡田スタッド
- 募集総額:1,080万円
- 一口価格:27,000円
マルーンドロップの22はスカーレットインクの一族出身の募集馬です。
父はディープインパクト産駒のミッキーグローリー、母の父はコンデュイットという配合です。
マルーンドロップもノルマンディーおなじみの母ですね。
母の父コンデュイットは重厚な血ですね。
そこに抜群のキレを持つミッキーグローリーですから、どうなるか、という感じですね。
ミッキーグローリーも欧州の血を取り入れたフレンチなキレタイプで、コンデュイットもそういう要素も持っていますから、スタミナの問われる夏の中長距離の函館、札幌で末脚を発揮する、という競馬が期待したいところでしょうか。
おそらく夏競馬に強いタイプになるのではないかと思います。
成長力があるタイプだと思いますし、1つ勝てば毎年夏が楽しみになるタイプではないかと思います。
12 ミスパイロの22
- ミスパイロの22
- 父:ゴールドドリーム
- 母:ミスパイロ
- 母父:パイロ
- 性別:牡馬
- 所属予定:美浦 池上厩舎
- 生産:岡田スタッド
- 募集総額:1,560万円
- 一口価格:39,000円
ミスパイロの22は新種牡馬ゴールドドリームの産駒です。
母ミスパイロは中央で3勝(うち500万下を2勝)しています。
両親ともにダートで活躍しており、この馬もダートへの適性が見込まれますね。
父ゴールドドリームはゴールドアリュール産駒で中央ダートで大きな成果を残しました。芝スタートも得意とし、JRAのダートに適した能力を持っていたタイプです。
Nureyev≒Numberのクロスを持ち、そこが長い直線で伸びて勝ちきる競馬につながったのだと考えられます。
母もダート3勝馬ですし、母系にはダート重賞で活躍した馬が並びますから、血統背景としてもダートでの活躍が期待できます。
母の父は激気性で知られ、その影響もあって産駒の競馬も逃げ先行傾向。
その気性的要素がゴールドドリームとかみ合うかどうかがポイントになりそうです。
直線で末脚を発揮して良さそうな血を母系から取り入れていますし、SpecialとMr.Prospectorによる力強さも強化されている印象。
楽しみな要素のある馬だと思います。
現地で見た時は、肉好きがもう少し良くなるといいな、という印象をメモしていました。
13 メイグレイスの22
- メイグレイスの22
- 父:ヘニーヒューズ
- 母:メイグレイス
- 母父:ネオユニヴァース
- 性別:牡馬
- 所属予定:栗東 中村厩舎
- 生産:厚賀 古川牧場
- 募集総額:2,560万円
- 一口価格:64,000円
メイグレイスの22はヘニーヒューズの産駒です。
母の父にネオユニヴァースを持ち、母は不出走ながら、産駒からは中央5勝をあげたキャプテンペリーを輩出しています。
ヘニーヒューズ×母の父ネオユニヴァースは、インゼルのエルパンドールの22と共通します。
ヘニーヒューズ×母の父ネオユニヴァースでは、ロジヒューズとジェットエンブレムという準オープン馬が出ています。出走14頭中6頭が勝ち上がっています。大物は出ていないながらも、堅実に走るところを見せています。
母メイグレイスはNijinskyの血が入り、ここがStorm Birdとニアリーな血を持ち、力強さを増強してくれるイメージです。
馬体の様子はそこそこに硬そうな印象で、ダートに向いている印象を受けました。距離はマイルあたりでしょうか。ダートで楽しみですね。
14 メイケイキララの22
- メイケイキララの22
- 父:サトノクラウン
- 母:メイケイキララ
- 母父:タイキシャトル
- 性別:牡馬
- 所属予定:美浦 森厩舎
- 生産:佐藤勝秀さん
- 募集総額:1,800万円
- 一口価格:45,000円
メイケイキララの22はサトノクラウン産駒です。サトノクラウンは初年度からダービー馬タスティエーラを輩出しています。
母の父はタイキシャトル、厩舎は新規開業の森先生を予定しています。
母メイケイキララは3戦未勝利。産駒にはシンザン記念で3着に入ったプレミアムブルーがいます。ただ、2009年産の仔で、しばらく中央で勝つ馬を出せていません。
父サトノクラウンはサンデーサイレンスの血をひかない種牡馬で、それでいてドゥラメンテやキタサンブラックと渡り合った名馬です。
産駒がデビューする前に書いた記事なので、リニューアルが必要ですが、過去に記事にまとめています。
サトノクラウン産駒の賞金上位馬の配合を見ていくと、まずサンデーサイレンスの血を取り入れるのが基本線であることは間違いないでしょう。
イメージ的にはスピードのある血を取り入れたほうが良いように思うのですが、中距離的な要素を取り入れても成果が出ていることがポイントで、ノーザンテーストやSadler’s Wellsとは好相性のように見えます。Hyperion的な要素を取り入れていくのが良さそうですね。
メイケイキララの22の場合、母がサンデーサイレンスの血を持っていません。その代わり、タイキシャトルを経由してHaloの血を引いています。
サトノクラウンはHaloとSir IvorとRed Godの血を引いており、そこを刺激するという点ではタイキシャトルが入るのはポジティブなことだと思います。
ノーザンテーストやSadler’s Wellsの血は引いていないものの、Specialの全きょうだいのThatchの血をタイキシャトルが持っているほか、リアルシャダイもスタミナ要素のある血を引いています。
わかりやすくサトノクラウンの成功パターンにハマっているわけではないものの、要素的には持っている印象です。
母の活力が心配ではありますが、サトノクラウンの力はありそうですね。
私の出資馬フォンメイリーも、10頭いるきょうだいで唯一中央勝ち馬です。地方で十分な成果を残しているきょうだいがいることも、メイケイキララの22と共通します。フォンメイリーは父ドレフォンに代わっての成果でした。
見学していて、馬格もあって、しっかりした印象を受けました。5月生まれと知って驚きました。ここからまた一つ大きくなってくれると楽しみですね。
15 ユキアカリノマチの22
- ユキアカリノマチの22
- 父:ブリックスアンドモルタル
- 母:ユキアカリノマチ
- 母父:キングカメハメハ
- 性別:牡馬
- 所属予定:美浦 鈴木厩舎
- 生産:神垣道弘さん
- 募集総額:2,520万円
- 一口価格:63,000円
ユキアカリノマチの22はブリックスアンドモルタル産駒で、母の父はキングカメハメハです。
母ユキアカリノマチは地方4勝、産駒ではセキテイオー(父ロゴタイプ)が中央勝ち上がりを記録しています。
ユキアカリノマチの22は、Caerleon→フジキセキ→キングカメハメハですから、要素的にはサマーロコガールの22とかなり近いものがあります。
違いで言うと、Robertoの血を持つか持たないかで、ユキアカリノマチの22はRobertoの血を引いていません。
代わりに、フジキセキ経由でWild Riskの血を引いていて、これはブリックスアンドモルタルもBlushing Groom経由で持っている血です。
この血が入ると前向きな気性が出てきやすく、早期デビューや逃げ・先行向きになりやすくなります。
ブリックスアンドモルタルはExcellerの影響もあってか、逃げて強いタイプ。
そこに前述の逃げ・先行的な気性要素が入るのはかみ合って良さそうです。
馬格もありますし、活躍が楽しみですね。
16 ライムスカッシュの22
- ライムスカッシュの22
- 父:ゴールドシップ
- 母:ライムスカッシュ
- 母父:キングカメハメハ
- 性別:牡馬
- 所属予定:美浦 高木厩舎
- 生産:嶋田牧場
- 募集総額:2,680万円
- 一口価格:67,000円
ライムスカッシュの22はゴールドシップの産駒です。母の父はキングカメハメハです。
母ライムスカッシュは社台RHで走った馬で、5戦未勝利。産駒には2023年11月時点で3勝をあげているアランチャータがいます。
父ゴールドシップは、種牡馬としてはフィリーサイアー傾向で、基本的には芝中距離以上を得意とします。
スピードを取り入れたほうが良さそうではあるものの、活躍馬の配合にはそれはあまり表れておらず、どちらかといえば、Nureyev(Special)やRobertoが好相性を示しています。
キレ勝負というより、ロングスパートで自分で動いて決めに行ける要素を強化していくのが良いと示唆しているとも考えられ、それはゴールドシップのイメージとも合致します。
そもそもゴールドシップが高い競走能力を持っていますから、父と母の競走能力の平均値を高めることでスピード的な要素は高めで維持するのが良さそうなタイプなのかもしれません。
ライムスカッシュの22はキングカメハメハとRobertoの血を引きますから、自分でレースを作れるタイプになるのではないかと期待ができます。
見学の時、芦毛ではないのですが、ゴールドシップっぽいなーと顔を見て思うなど、父の雰囲気はありますね。
17 ルヴェソンヴェールの22
- ルヴェソンヴェールの22
- 父:ミッキーアイル
- 母:ルヴェソンヴェール
- 母父:フレンチデピュティ
- 性別:牡馬
- 所属予定:美浦 加藤志厩舎
- 生産:ハシモトファーム
- 募集総額:1,840万円
- 一口価格:46,000円
牡馬の最後はルヴェソンヴェールの22です。
父はミッキーアイル、母の父にフレンチデピュティを持ちます。
母ルヴェソンヴェールは中央1勝です。未勝利を勝ち上がったものの、それが引退レースとなりました。
母の産駒は3頭が中央勝ち上がりを果たしており、いずれもサンデーサイレンスの父系。ミッキーアイルともあうと思います。
父ミッキーアイルは牡馬はダート路線、牝馬は芝路線と割とはっきりと傾向が分かれています。
牡馬、牝馬に共通して成長力があって、2歳時からいけるし、古馬になってからも力をつけていくのが魅力です。
個性は牡馬と牝馬で異なるものの、配合的に概ね成功しているパターンは共通しているのが不思議なところです。
大枠でクロフネからVice Regentのライン、デインヒルからDanzigのライン、Storm CatやKris.Sとは好相性です。
母ルヴェソンヴェールはクロフネの血を引いており、好相性の組み合わせです。
クロフネや祖のVice Regentを持つ馬には牝馬にメイケイエール、牡馬にアナゴサンがいます。いずれも古馬になってからも成果を残しています。
ルヴェソンヴェールの22は馬格もあって、筋肉質な印象を受けました。
パワーがありそうな印象で、デュアリストのように2歳からダート路線の重賞を賑わす存在になれるとすごく良いですね。
活躍が楽しみです。
まとめ
以上、牡馬の募集馬の簡単なまとめでした。
一次募集の先行は牝馬3頭に申し込んでおり、牡馬には申し込んでいません。
それは出資方針に由来するもので、牡馬もかなりおもしろい馬がいると思っています。
当落状況と、残口によりますが、場合によっては牡馬への出資も行いたいと思っています。
牝馬編は以下よりご参照ください。引き続きよろしくお願いいたします。