東京サラブレッドクラブ 2023年産募集馬の分析(2024年度募集)

  • URLをコピーしました!
目次

東京サラブレッドクラブ 2023年産募集馬の分析(2024年度募集)

所属クラブではないものの、毎年行っている東京サラブレッドクラブの募集馬の分析です。
このクラブは友人のりくそうさん(つれづれなるままに独り言)が会員で、「オススメはこれ!」をプッシュしています。
今年もプッシュしてきたので、その内容をまとめています。
※りくそうさんは私の推奨も普通にスルーもできるという信頼の上で行っており、基本、個別に推薦するなどは行ってません。

私好みの馬はこれ、というご紹介ですが、皆様の検討のご参考になりますと幸いです。

募集馬の分析 注意書き

本分析は私シオノゴハンが個人で行っているものであり、募集馬の活躍を保証するものではございません。
出資などの最終判断は、ご自身にて実施をお願いいたします。
ご了承くださいますようお願いいたします。

参考図書のご紹介(PR)

池田書店
¥1,760 (2024/03/26 12:49時点 | Amazon調べ)
主婦の友社
¥2,090 (2024/03/26 00:25時点 | Amazon調べ)

どんな馬をプッシュするか 2024年提案テーマ設定

今年も募集における出資ルールが新しくなっているそうです。
ルールの詳細は東京サラブレッドクラブのWebサイトをご参照ください。
個人的にはおもしろいルールだな、と思っておりますが、私の所属する3クラブで実施されるイメージが沸かない仕組みですね。

優先度を決めつつ迅速に動くことが大事だという印象を受けています。
自分の希望順と人気順が一致していると動きやすそうですが、人気薄の第一希望と人気の高い第二希望がいる場合、動き方が難しそうですね。また、落選された方が人気薄の第一希望に流れてくると、申込口数が増えて当選確率が下がる、なんてことも起こりそう。

絶対に欲しいと思う馬には迷わずすぐ申し込むが良く、悩む馬については人気するならあきらめる、というスパっとした判断が求められそうですね。

こうしたルールを踏まえ、私が会員であればぜひ申し込みたい、と思った3頭を今年はプッシュしようと思います。

紹介する馬は以下の3頭です。

  • リュズキナの23(牡馬)
    • 父:シルバーステート
    • 一口価格:100,000円
  • レッドシェリールの23(牡馬)
    • 父:コントレイル
    • 一口価格:125,000円
  • レッドアトゥの23(牝馬)
    • 父:クリソベリル
    • 一口価格:60,000円

牡馬2頭には、クラシック路線や古馬芝路線での活躍を期待しています。
牝馬のレッドアトゥの2023には、長く牝馬ダート路線での活躍に期待してのイメージです。

各馬のプッシュしたいと思った点について説明していきます。

No.17 リュズキナの23

リュズキナの23 概要

リュズキナの23はノーザンファームの生産馬です。

母リュズキナはStorm Catを父に持ち、母の父にSadler’s Wellsを持つ超良血馬です。
Storm Catは北米のリーディングサイアーで、種付け料50万ドルを記録しています。それこそ、リュズキナは最高額時代の産駒ではないでしょうか。
Sadler’s Wellsもまた、英・愛でリーデイングサイアーを14度獲得した歴史的大種牡馬です。
Habitatこそリーディングサイアーを獲得していませんが、それでもファーストシーズンリーディングサイアーを獲得した経験があり、代々有力種牡馬を種付けされてきていることがわかります。

リュズキナの23は母15歳時の産駒です。
前述の血統背景を持つ母ですから、ディープインパクトやハーツクライ、ドゥラメンテ、エピファネイアなど、最高額クラスの種牡馬との間に産駒を残しています。
ディープインパクト×Storm Catのニックスを持つレッドジェネシスは京都新聞杯(G2)を勝利、神戸新聞杯でも2着に入っています。
21産のルージュスエルテもクイーンC(G3)で3着に入るなど、今後も楽しみな1頭です。

厩舎はルージュスエルテと同じく国枝栄先生の厩舎を予定しています。
なお、国枝先生は2026年2月で退職予定ですから、途中での転厩が決まっています。
大切な2歳の期間を国枝先生の厩舎で過ごせることはプラスでしょうし、2歳重賞が期待されている1頭だと思います。

リュズキナの23 配合の分析

父シルバーステートは故障もあって5戦4勝で引退。負けたのは新馬戦のみで、その時の勝ち馬はヴィクトリアマイルを勝利したアドマイヤリードでした。
重賞に出走することはできなかったのですが、4連勝中のパフォーマンスが圧巻で、種牡馬入りしています。
初年度産駒から重賞馬を3頭出し、その後も成果が出ていることから種付け料、頭数共に上昇中の種牡馬です。
リュズキナの23が種付けされた2022年は、種付け頭数が200頭を超え、トップの数字になるなど、とても楽しみな世代です。

ディープインパクトを父に持ち、かつStorm Catの血を引いていない種牡馬は、Storm Catの血を持つ繁殖との間に活躍馬を輩出しています。
ナムラクレア、ラプタス、モズベッロ、ラウダシオンなどが該当します。
ディープインパクト×Storm Catのニックスは、Halo≒Sir Ivorの柔らかな要素を刺激する点にポイントがあり、ディープインパクトの柔らかなキレとスピードを引き出すうえで有効です。
ディープインパクトの血が1世代遠くに行く分、その要素は一層大事になりますし、だからこそ孫世代においても有効だと考えられます。

※ディープインパクト×Storm Catのニックスについては以下の記事に詳細を書いているので、ぜひご参照ください。

リュズキナの場合、Storm Catに加えてHabitatの血を引いており、Sir Gaylord≒Secretriatが発生しています。
これは柔らかなキレを刺激する要素であり、ディープインパクトの良さを引き出すうえで、一層魅力的に映ります。
父ディープインパクトの半兄(3/4兄)のレッドジェネシスがG2競走を制しているように、実際に成果も出ています。

リュズキナの23は父がシルバーステートに代わり、母系にRobertoとNijinskyの血を持ちます。
母リュズキナがSadler’s Wellsの血を持ち、Specialの血を引くことで、RobertoとSpecialによるNashua≒Nantallahのニアリークロスの発生、加えてNijinsky≒Storm Birdが発生することで、レッドジェネシスと比較してパワー要素がかなり強化されている印象を受けます。

レッドジェネシスは中京開催の京都新聞杯を勝利し、同じく中京開催、不良馬場の神戸新聞杯を勝利。
いずれも坂を2度登るタフな中京2,200mであり、配合イメージ以上に力強い要素を持っていました。
リュズキナの23はシルバーステートに代わって、前述の力強さを引き出す要素を持つことで、一層力強さが求められる場面で力を発揮しそうなイメージが沸きます。

ディープインパクトの良さを引き出す要素を持ちつつ、力強い要素も持ちますから、これらが高水準で両立すれば大きな成果を期待することができます。
となると期待したいのは、中山2,000mでの活躍です。
ホープフルS、皐月賞の舞台であり、そこに向かって進めていきたい1頭だと思います。

活躍がとても楽しみです。

No.28 レッドシェリールの23

レッドシェリールの23 概要

レッドシェリールの23は富田牧場の生産です。
父は2025年に産駒がデビューする新種牡馬コントレイルです。父仔二代で無敗三冠を達成し、ディープインパクト後継の筆頭として大きな注目を集めている存在です。

母レッドシェリールは名前の通り、東京サラブレッドクラブ所属の競走馬で、芝1,800mで2勝をあげました。鋭い末脚が武器でしたが、体調が整わず5戦して引退しました。
競走馬としての能力は高かったと推測できますし、その能力は仔にも受け継がれています。デビューした産駒2頭はいずれも中央3勝をあげています。

母の半姉Mandeshaは全欧3歳牝馬チャンピオンで、仏G1を3勝。
母のおじには北米の芝G1を3勝したManndarがおり、近親にも活躍馬が多数いる良血馬です。

厩舎は栗東の杉山晴紀先生の厩舎です。杉山先生はデアリングタクトで牝馬三冠を達成、ジャスティンパレスでは天皇賞春を勝利、ケイティブレイブでJBCクラシックを勝利するなど、あらゆる路線で成果を残されています。
期待馬が多数集まる厩舎でもあり、厩舎内での優先度獲得のハードルはやや高めな印象はありますが、最高クラスの厩舎であることは間違いありません。

レッドシェリール23 配合の分析

父コントレイルは牡馬クラシック三冠馬。ディープインパクト産駒の10世代目の産駒で、配合も育成も確立された時期に生産されています。
そうしたこともあり、コントレイルはディープインパクトとのニックスを多数持つ母との間に誕生しています。

コントレイルの分析については、ぜひ以下の記事をご覧ください。

この記事でもまとめましたが、コントレイルは産駒は以下のタイプに私は期待しています。

  • サンデーサイレンスのクロスを持つ
  • 欧州血統を取り入れている
    • かつ、その血がフランス系統である

※記事内ではこれ以外にも注目のパターンを掲載しています。

レッドシェリールの23はこの要素を満たしており、かなり楽しみな1頭だと思います。

母の父ゼンノロブロイはStorm Catの血と相性が良く、ゴールドギア(父ロードカナロア)やカルネアサーダ(父ドレフォン)が堅実に走ってOP競走を勝利。
アスクワイルドモア(父キズナ)とヴィブラフォン(父ドレフォン)が重賞勝利を果たしています。エピファネイアとも好相性を示しており、イフェイオンがフェアリーS勝利しています。
コントレイルもStorm Catの血を持っており、好相性に期待をしたいところ。

母レッドシェリールは前述の通り、半姉に仏中距離G1を勝利したMandeshaがおり、母系は欧州のスタミナ要素を持っています。
ゼンノロブロイがサンデーサイレンス後継の中では米国要素が強いタイプですから、それを踏まえても母系のラインで欧州要素が集まったのは良いことだと思います。

私が思うコントレイルの成功パターンに当てはまる馬で、活躍に期待したい1頭です。
5月生まれではあるものの、順調に育てば2歳デビューも間に合うでしょうし、芝の中距離での活躍を見たいですね。

No.49 レッドアトゥの23

レッドアトゥの23 概要

レッドアトゥの23は奥山ファームの生産馬です。
父は2025年に産駒がデビューする新種牡馬クリソベリルです。

母レッドアトゥは中央ダート4コーナー戦を5勝した優れた競走馬です。
引退レースとなったG3エルムSでは4着に入るなどの成績を残しています。度重なる故障を乗り越えながらクラスをあげていき、重賞でも活躍したすばらしい競走馬でした。

牝系はBalladeから連なる名牝系で、4代母Angelic SongはGlorious SongやDevil’s Bagの全妹という良血で、近親にはダノンバラードのいる良血馬です。

生産が奥山ファームということで、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、母レッドアトゥは火災でこの世を去っています。
本当に悲しい出来事でしたが、2頭の半姉とともに、レッドアトゥの23にはその血をつないでほしいと願うばかりです。

厩舎は栗東の四位洋文先生を予定しています。
レッドアトゥの鞍上を務めたこともあるとのことです。
私はフォンメイリーとトーマスフレアでお世話になっていますが、馬ごとに適した調教を重ねてくださる印象で、適性を確かめつつのレース選びが印象的です。
個人的にすごくファンな調教師の先生で、四位先生というだけでオススメできます。

レッドアトゥの23 配合の分析

父クリソベリルはゴールドアリュールの産駒です。
ゴールドアリュールは自身が優れたダート種牡馬であっただけでなく、後継種牡馬も続々と成果を残しており、日本のダート競馬に最も適した能力を産駒に伝えている存在だと表現して良いでしょう。
ゴールドアリュール産駒の成功パターンはNureyevを刺激していくことが基本線となり、Nureyevの母Specialの血を取り入れていくパターンや、Mr.ProspectorやRobertoの血を取り入れていくパターンがあります。
クリソベリルの場合はエルコンドルパサーの血が入り、NureyevのクロスとSadler’s Wellsとのニアリークロスが発生。Mr.Prospectorの血も入ったのも効果的でした。
クリソベリルはダートG1とJpn1を3勝していますが、それすら少ないと感じるほどのパフォーマンスを見せており、故障がなければさらなる勝利を重ねられたでしょう。

母レッドアトゥはA.P.Indy系のカジノドライヴを父に持ちます。A.P.Indy系はダートにおける軽いスピードを産駒に伝えるイメージで、この要素が入ることはプラスでしょう。
中でもカジノドライヴはMr.Prospectorの血を引くことで、クリソベリルが持つ血の要素を強化するうえで効果的だと考えられます。
また、カジノドライヴはRivermanの血をも好相性で、ヴェンジェンスなどを輩出しています。クリソベリルは母系にRivermanの血を持ちますから、そことの相性も期待できるでしょう。

レッドアトゥは母系にSadler’s Wellsの血を引いており、父クリソベリルもNureyev≒Sadler’s Wellsの要素が強い競走馬ですから、それが継続的に刺激されることになり、父の魅力をそのまま引き出していきそうな印象を受けます。
クリソベリルの持つ魅力を、そのまま強化しているイメージであり、カジノドライヴのニックスもあることを踏まえると、素直に良い要素が表れてくれそうな印象を受けます。
ホープフルS、皐月賞の舞台であり、そこに向かって進めていきたい1頭だと思います。

小柄なところが心配であり、ここからどれくらい大きくなるかは悩ましいところですが、母も故障を乗り越えオープンにたどり着いた競走馬でしたし、じっくりと成長しながら活躍してくれる馬になるのではないかと期待しています。

活躍して、その血を次世代に受け継いでほしい1頭です。

まとめ

ご紹介した馬の他にも魅力的な馬がたくさんいて、活躍がとても楽しみですね。
レッドルレーヴの23はエピファネイアの牝馬産駒で抜群の配合ですし、ヴェニュセマースの23は名牝系かつサートゥルナーリアと好相性を期待できそうな母の父です。
ポエティックフレアは父として未知数な存在ですが、そんな種牡馬だからこそ、上原佑紀先生の厩舎というのは魅力的。適性を見ながら丁寧に育成してくださる印象で、その馬にとってより良い管理運営をしてくださると思いますので、こうした新種牡馬の扱いはうまいのではないかと思います。

りくそうさんは何に出資するのか、楽しみです。

以下、整理です。

2023年産推奨馬(24年度募集馬)

参考:22年産募集馬の推奨馬(23年度募集)

参考:21年産募集馬の推奨馬(22年度募集)

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

HN:シオノゴハン
趣味:競馬と雑学調べ
一口馬主:
シルクホースレーシング 2019年~
ノルマンディーオーナーズクラブ 2020年~
インゼルサラブレッドクラブ 2021年~
POG:不愉快な仲間たち

目次