ジャスティンミラノとプロミストウォリアが種牡馬入り
2024年11月、ジャスティンミラノとプロミストウォリアが引退するというニュースが走りました。
ジャスティンミラノは2024年の皐月賞馬で、日本ダービーでも2着に入る活躍を見せてくれました。
まだ3歳馬で、ここから先の活躍がすごく楽しみだっただけに、引退はとても残念なニュースでした。10月に判明した右前浅屈腱炎が引退理由ということです。
ジャスティンミラノが勝った皐月賞は、メイショウタバルがハイペースで逃げ、ジャンタルマンタルを始め先行勢もペースを緩めなかったことで、前半1,000mが57.5秒というタイム。
そのペースを道中4,5番手から差し切る抜群の競馬をし、ジャスティンミラノはコースレコードの01:57.1で勝利しました。
本当に印象に残るすばらしいレースで、しびれたのを覚えています。
プロミストウォリアはシルクHC所属の競走馬で、G2の東海SやG3のアンタレスステークスを勝利。
生産は坂東牧場で、募集価格2,000万円ながら、JPN1でも5着に入る活躍を見せていました。過去に骨折歴があり、今回は屈腱炎、7歳ということもあり、引退、種牡馬入りとなりました。
私が出資しているプロミストジーンは、プロミストウォリアの姪にあたります。
プロミストウォリアのように重賞を勝ち、プロミストウォリアが果たせなかったG1勝利の夢をプロミストジーンには達成してもらいたいものです。
ジャスティンミラノとプロミストウォリアはともにブリーダーズスタリオンステーションで種牡馬入りするとのことです。
ケガの回復状態にもよると思いますが、おそらく2025年から種牡馬としての仕事を始めることでしょうし、初年度の産駒は2026年に誕生することでしょう。
したがって産駒が募集されるのは2027年度になるでしょうから、かなり先の話にはなります。
とはいえ、自分の中で印象的な2頭ですから、種牡馬としての期待についてまずまとめておきたいと思います。
ご覧いただけますと幸いです。
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種牡馬分析 注意書き
本分析は私シオノゴハンが一口馬主として競走馬に出資しており、出資申込先を選ぶための分析を公開したものです。
そのため、種牡馬の活躍を保証するものではございません。
出資などの最終判断は、ご自身にて実施をお願いいたします。
ご了承くださいますようお願いいたします。
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ブリーダーズSSについて
ブリーダーズSSが日高町の種牡馬繋養牧場です。
株式会社サラブレッドブリーダーズクラブが運営されています。代表取締役の下河辺行雄さんは、下河辺牧場の代表でもあります。
社台スタリオンステーションやビッグレッドファームとの種牡馬移動が多く、過去にはステイゴールドがブリーダーズSSとビッグレッドFを行き来していました。
近年ではジャスタウェイ、サトノアラジン、サトノダイヤモンドやリアルスティールが社台SSから移動してきています。
種付け料が最も高いのはリオンディーズで、受胎条件で400万円という価格設定です。
種付けは当日の種牡馬や繁殖牝馬の状況に応じて、臨機応変に対応することも多いと聞きます。
日高にあり、一定の予算内でディープインパクトの系統で芝、ダート両方での活躍が期待できる種牡馬ラインナップが揃っているのは、とても魅力なように思います。
人気を集めているのはリアルスティール、ピクシーナイト、ダノンスマッシュで、価格に対してリオンディーズも種付け頭数を集めています。
下河辺牧場生産のキセキや、レイクヴィラファーム生産のメジロ牝系のグローリーヴェイズも繋養されており、今後の活躍が楽しみな種牡馬が多く所属しています。
日高のスタリオンということもあり、ノルマンディーOCで出資申込ができる種牡馬も多いのではないかと、注目しています。
ジャスティンミラノ
ジャスティンミラノは父キズナ、母の父はExceed And Excelの配合の馬です。
現役時代は栗東の友道康夫先生の厩舎に所属し、皐月賞を勝利しています。
共同通信杯もスローペースから末脚を発揮して勝利しており、日本ダービーでは2着に入っています。
母マーゴットディドも欧州G1を勝利しており、繁殖としても欧州重賞勝ちのMission ImpossibleやMagic Attitudeを産んでいます。
米国的な要素の多いキズナに対し、欧州的な要素の濃い母を配しており、馬力と重厚なキレを持っています。
祖母CaraniyaがSir Ivorの柔らかさと、Mill Reefの系統のストライドを持つため、キズナのStorm Catのニックスと相まってキレが出てきているイメージです。
それをExceed And Excelで引き締めて駆動力を得ているイメージでしょうか。Exceed And Excelは豪州最優秀スプリンターに輝いた馬で、種牡馬としても成果を残しています。
日本ダービーを2着に入っていますが、皐月賞での追走力と末脚を見ると、マイルでの活躍も期待できそうなタイプで、産駒もマイルから中距離で活躍するタイプが出てくるのではないかと思います。
サンデーサイレンスの血が4代のゾーンに行くことを考えると、サンデーサイレンスの血を持つ繁殖との相性は良くなるのではないかと思います。
キズナもサンデーサイレンスのクロスを持つ馬から活躍馬を出していますし、サンデーサイレンスの4×3や、4×4、もしくは4×3×4などの多頭クロスにも注目したいところです。
Northern Dancerの血が濃いタイプですから、その血が薄い馬とは相性が良いと思います。
また、Exceed And Excelの母の父LomondはSeattle Slewの半弟ですから、A.P.Indy系との相性は注目です。
配合的にも、柔らかなストライドを伸ばす要素を強化していくイメージがあいそうですから、A.P.Indy系の血を持つ繁殖との仔には注目したいです。
具体的なイメージは募集が開始される未来で考えますが、キズナの後継種牡馬として楽しみな存在です。
募集されるとも限りませんが、ノルマンディーOCでクラシック路線を狙うなら、ジャスティンミラノ産駒は狙いたいところですね。
今からとても楽しみです。
プロミストウォリア
プロミストウォリアは父マジェスティックウォリアー、母の父フジキセキという配合の競走馬でした。
プロミストウォリアの半姉には地方桜花賞を勝利したプロミストリープがいます。私が出資していた、しているゴールデンリープとプロミストジーンは、プロミストウォリアの姪にあたります。
母プロミストスパークは中央5勝をあげた競走馬で、繁殖としても成果を残しました。
父マジェスティックウォリアーは南関東競馬でのリーデイング上位で、特に南関東競馬で好成績を残しています。
A.P.Indy系の直仔で、自身は短いところを走りましたが、産駒は4コーナー戦の距離を得意とし、直線の長いコースで末脚を伸ばせるタイプです。
母プロミストスパークはフジキセキ×ジェイドロバリーという配合です。
フジキセキは北米の力強さや前向きな気性を持ち、ジェイドロバリーはSpecialの牝系出身であることがポイントです。
プロミストウォリアも父として、4コーナー向きの能力を伝えてくれそうで、直線で末脚を伸ばせるタイプだと思います。
近年整備された地方3歳クラシック路線に適性のある種牡馬だと思いますし、その路線での活躍に期待したいところです。
Seeking the Goldとジェイドロバリーの血を生かし、Robertoの血を取り入れてMr.Prospector、Special、Robertoによる力強さとスピードの強化は効果が期待できます。
また、プロミストリープで成果が出ているように、Storm Cat系とフジキセキはニックス関係にあり、Storm Cat系の血を持つ繁殖とも好相性となると思います。
フジキセキの血を生かすのであれば、Deputy Ministerの系統、特にフレンチデピュティ、クロフネの系統とは好相性が期待できるのではないかと思います。
プロミストウォリアはG1を勝つことはできませんでしたが、整備された地方三冠路線で活躍する産駒を出せるタイプの種牡馬だと思います。
プロミストウォリアの産駒が走るころには、ダート路線の整備もさらに進んでいる可能性もあり、その観点でも楽しみです。
まとめ
印象的な馬の引退に驚いたこともあって、普段はあまりしないのですが、ニュースを取り上げてみました。
産駒が活躍して注目を集めているリアルスティール、G1馬を出したリオンディーズ、大物を予感させる馬が2022年産から出てきたサトノダイヤモンド。
ブリーダーズSSにはとても楽しみな種牡馬が揃っていると思います。
こうした環境で種牡馬入りすることができたことで、良い繁殖と巡り合える可能性も十分あると思います。
ジャスティンミラノ、プロミストウォリアの種牡馬としての活躍を祈念しております。