富士に至れ
エッセイのようなブログを今年(2023年)から書いていこうと思います。年始のブログでも書きましたが、今年は活動の幅を広げつつ、会社員としてのスキル向上につながる活動も発信していきたいと思っています。
本を読んでレビューしてみようかな、とか、プレゼンテーションをするみたいな形で勉強したものを発表しようかな、とかも考えてみましたが、割と自分がしんどくなりそうな気がしたので、エッセイ的な形にしようと思います。(形式は今後変わっていく可能性はありますが)
タイトルどうしようかな、と思い、「シオノゴハンエッセイ」とかでいいかな、とかも思ったのですが、大好きな小説「絶対、最強の恋のうた」からいただき、【富士に至れ】で書いていこうと思います。
「木戸さんは五合目で、俺と坂本は六合目ってことか」
絶対、最強の恋のうた 著者:中村航 小学館
「そうだな。だけど俺たちはまだ、これくらいでいいんじゃないかな」
小説のあるシーン。ちなみに私も六合目までしか行ったことがありません。
同じところを循環していくようで、確かに積み上がっていくものと停止しているもの。それは紙一重で、何かを契機に気づいたり、突破したり、そんなことが描かれた小説だと私は思っています。私はこの本に10代のころに出会ったのですが、何度も読み直している本です。
もしご興味がある方はぜひ読んでみてください。
このエッセイも【富士に至れ】というタイトルですが、日本一を目指すぜ! とかそういうものではなく、何かを契機に思ったことや感じたことを書いていくものにしようと思います。
お付き合いくださいますと幸いです。
社会人としての能力を高めたい
さて、年始のブログにも書きましたが、現在私は中期目標として【地方馬主資格の取得】と【地方オーナーズへの加入(資格の維持)】を掲げています。
地方馬主の個人資格の条件は所得500万円以上あること。また、この所得は一時所得ではなく、給与所得がベースとなります。年収700万円が所得500万円ラインですが、資格は取ってゴールというものではないので、年収はさらにその上を目指したいところ。
ちなみに男性55歳~59歳の平均給与額は687万円とされています。また、給与所得者男性の約22%は年収700万円超です。(令和3年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告より)
乱暴に表現すると、社会人偏差値60(≒正規分布で上位約16%)にたどり着ければその水準の給与所得が得られますし、そのタイミングが早期になります。社会人偏差値が高ければ、転職などでも優位につけるため、仮に今の環境で実現が難しくとも、職場を変えて実現をめざせるという想定です。
などと言ってみても、社会人偏差値を測定するツールを私は知りませんし、定義は難しいものがあります。同年代の同僚より抜きんでた存在になることを目指すことが、とりあえずできることではないかと思います。
参考:国税庁 民間給与自体調査より https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2021/minkan.htm
社会人基礎力を身に着ける
社会人偏差値を測定するツールを私は知りませんが、社会人として求められる力はある程度規定されています。経済産業省が2006年に提唱した社会人基礎力がそれです。
「社会人基礎力」とは、「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力(12の能力要素)から構成されており、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として設定されています。経済産業省が提供しているフリー素材の説明資料では、以下の構造が示されています。
3つの能力、12の能力要素は以下の通り。
- 前に踏み出す力 ~一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力~
- 主体性:物事に進んで取り組む力
- 働きかけ力:他人に働きかけ巻き込む力
- 実行力:目的を設定し確実に行動する力
- 考え抜く力 ~疑問を持ち、考え抜く力~
- 課題発見力:現状を分析し目的や課題を明らかにする力
- 計画力:課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力
- 創造力:新しい価値を生み出す力
- チームで働く力 ~多様な人々とともに、目標に向けて協力する力~
- 発信力:自分の意見をわかりやすく伝える力
- 傾聴力:相手の意見を丁寧に聴く力
- 柔軟性:意見の違いや立場の違いを理解する力
- 状況把握力:自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力
- 規律性:社会のルールや人との約束を守る力
- ストレスコントロール力:ストレスの発生源に対応する力
社会人として働いていて思いますが、どれも本当に大事な力だな、と思います。まんべんなく力が備わっていると社会人として強いのは間違いありません。また、ある力がとびぬけて高いことで、他の力を補うこともできるタイプの方もいると思います。
私は「考え抜く力」が弱いタイプです。課題発見の幅が狭く浅かったり、計画が壮大になりすぎたり、無計画だったり。0→1もあまり得意ではありません。他ができているとも言い切れませんが、気づいていない課題を同僚や友人が見つけてくれたり、計画力や創造力のある上司やリーダーに助けられて働けているので、チームには救われていると思います。
社会人基礎力にもとり、私が鍛えていくべき基礎力は「考え抜く力」で、課題発見力と計画力を鍛える行動をとればよいと考えられます。(考え抜く力が欠けている、と課題を発見しそれが正しければ課題発見力はあるし、外れていたら課題発見力がないので、これは社会人基礎力のパラドックスですね)
課題発見力と計画力を鍛えるのであれば、マーケティングや事業計画の練り方などの書籍の読書などでなんとなく鍛えられそうです。このあたりから取り組んでみると良さそうです。
社会人としてキャリアがあり、出世されている方や、スキルを生かして転職された方は、社会人基礎力の向上では年収アップやキャリアアップをするのは難しい、と思われるかもしれません。それも事実で、業界や企業に求められる専門性があってこそ、市場価値は高まります。経産省はそれについても説明しています。
人材としての付加価値を高めるためには専門スキルを身に着けることは不可欠です。これは経産省の資料に記載されている通りで、そちらも磨いていく必要があります。ただ同時に、社会人基礎力はあくまで基礎的な力であり、それが欠けていてもいけないわけです。
なので経済産業省はリフレクション(振り返り)を通して、基盤能力(OS)と業界特性に応じた能力(アプリ)をアップデートし続ける必要があると説明しています。
改めて、なかなかタフな話です。このあたりが習慣になっていて、常にアップデートし続けられる方が社会人偏差値60超で高年収を獲得できると思うと、その通りだと思います。激務&高年収の職場で早期に出世する職場なんかは、恐ろしいほどの状況把握力とストレスコントロール力が必要でしょうし、変化する立場や状況に応じて常にアップデートしなければならないでしょうから、まさに高偏差値という感じ。
改めてになりますが、まずは社会人基礎力、とりわけ「考え抜く力」の向上に向けて活動していきたいと思います。
参考・資料使用:経済産業省「社会人基礎力」https://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/
学校じゃ教えてくれない? 学力の3要素
社会人基礎力ってどれも大事な力で、学校で教えてくれてもいいのに、とも思いましたが、今の小中高生はこのあたりをきちんと身に着けて社会に出てくるようです。
文部科学省では2020年より学力を再定義しています。学力は3つの要素からなるとしています。
1)「何を知っているか、何ができるか(個別の知識・技能)」
文部科学省 2.新しい学習指導要領等が目指す姿 より
2)「知っていること・できることをどう使うか(思考力・判断力・表現力等)」
3)「どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか(学びに向かう力、人間性等)」
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1364316.htm
これらの要素は、社会人基礎力で表現されていることを学校の中で包括的・ゆるやかに学力として定義しているようにも読めます。今の小中高生はこの指導要領で設定された学力の要素を満たして社会に出てくるので、それこそ社会に通用する状態で世に出てくるかもしれません。
学力の3要素は提唱され、指導要領に含まれたことで一層重要度が増したように見えますが、これらの力は普遍的なものでもあり、我々が学生だったころも大事な力であったことは間違いありません。後付けで振り返ると、「ごんぎつね」で打たれた「ごん」に向けて「兵十」の気持ちになって手紙を書いてみよう、なんていう国語の授業なんかは、まさにこれらの力を鍛えるためのものだったかのように思えます。
教わってなくても、実は鍛えられていたし、定義されてなくても大事なことは昔から扱われていたのかもしれません。
ただ、それを自覚的に学ぶか、後付けで気づくは全然違う話だよな、とも思うわけです。教育・学習って難しいものですね。
まとめ
国は国なりに、人や社会が成長するようにいろいろと考えているんだなあ、と思いました。今後は自覚的に学んでいきたいところです。何やら情報をまとめるだけにもなってしまいましたが、自分なりに整理はできたのでよしとします。
そう頻度は高くないと思いますが、ときおり更新しますので、お付き合いくださいますと幸いです。
最後まで読んでくださり、どうもありがとうございました。