インゼルTC募集馬配合分析 オワセイフの20 ビウィッチドの20

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インゼルTC募集馬配合分析 Saxon Warrior産駒

 サクソンウォリアー(Saxon Warrior)については2頭同時に検討を進めていきたいと思います。まずその前にサクソンウォリアーについて整理していきたいと思います。

Saxon Warrior サクソンウォリアーについて

 Saxon Warriorは日本で生産され、アイルランドで調教された競走馬です。4連勝で2歳の芝1600mG1と3歳芝1600mG1(英2000ギニー)を制し、その後に距離を伸ばして中距離G1路線に進みますが、掲示板までとなっています。

 その後に故障が発覚し、3歳で引退し種牡馬入り。種付け料は3万ユーロ、日本円にして約400万円です。今年募集されている産駒が初年度産駒となります。

サクソンウォリアー

 サクソンウォリアーは父ディープインパクト、母父Galileo、母母父Danehillですから、3世代にわたってリーディングサイアーの血をつけた競走馬となります。配合的には1/4サンデーサイレンス・3/4Northen Dancerの形になっており、ディープインパクトの持つサンデーサイレンスの血がNorthen Dancerの血を緩和しています。

 ディープインパクトは日本国内においては中長距離をこなす産駒を出す種牡馬ですが、芝が深くタフな欧州においては、スタミナ的な要素でマイルがやっとだったのかもしれません。

 日本国内においてはディープインパクト×Sadler’s Wells系は勝ち上がり率5割を超えるニックスですが、大物はSingspielを母父に持つシンハライトのみで、G1を勝利した馬はいません。現代はディープインパクトにスピードのある米国的な血を組み合わせる配合が主流となっており、Storm CatUnbridled’s Songディープインパクトの配合相手としては人気でした。その点、Singspielもスピードに富んだSadler’s Wells系であり、そこから大物が出たのも納得できます。

 サクソンウォリアーの特徴として、Nasrullahの血が薄いこと・スタミナに富んだ血を持つこと・硬質でパワフルな血を持つことがあげられるのではないでしょうか。タフな馬場や坂道でも止まらないパワーとスタミナを持ち、日本国内においては阪神内回りや中山などで適性を見ることができそうです。

 日本で通用する産駒を出すためには、ここにスピードを強化する血が欲しいところです。今回の募集馬はそこが焦点になると思います。

インゼルTC募集馬配合分析 オワセイフの20 Owasevfの20 

No.08 オワセイフの20 Owasevfの20 牡馬4月8日生

サクソンウォリアー Saxon Warrior
オワセイフ Owasevf
母父Galileo
生産Coolmore Castlehyde Stud
厩舎栗東 大久保厩舎
一口価格78,000円

 母オワセイフは海外1勝をあげています。 三代母のSociety Ladyからは全欧2歳牝馬チャンピンが出ています。オワセイフの20は母7歳時の産駒です。

オワセイフの20 Owasevfの20

 オワセイフの20Danehillの4×3、Sadler’s Wellsの4×4となり、父母相似の配合となります。

 日本競馬でSadler’s Wellsの4×4はいかがなものかと思いますが、この馬の場合は母OwasevfMedaglia d’OroからSadler’s Wellsの血を引いていることから、決してマイナスではないと思います。

 Medaglia d’Oroは米国で活躍した競走馬で種牡馬であり、米国的なスピードを持つ種牡馬です。その父El Pradoは欧州で活躍しましたが、Tom Foolの血を強く引いており、小回りでの起動力や加速力に富んでいます。加えて、Sir Ivorの血も引いていて、柔らかく器用なスピードを持つのが特徴です。Medaglia d’Oroもダート短距離から2000mまで対応し、成果を残すなど、柔軟性とスピードを兼ね備えた競走馬でした。こうした米国ダートで通用するスピードと柔軟性はプラスに働くでしょう。

 Halo≒Sir Ivorのニアリークロスも4×6×5で入り、柔らかなスピードを産駒に付け加えてくれそうです。

 歩様を見たとき、歩く姿が私には柔らかく見え、とても期待できそうに映りました。クロスを見ると悩ましいものがありますが、スピードを加えている要素も確かにあり、名種牡馬同士のクロスは成果をあげていることから、この馬もある程度期待できるのではないでしょうか。

 スピードが通用すれば、阪神・中山の大きなレースを夢見ることもできると思います。

インゼルTC募集馬配合分析 ビウィッチドの20 Bewitchedの20 

No.09 ビウィッチドの20 Bewitchedの20 牝馬4月7日生

サクソンウォリアー Saxon Warrior
ビウィッチド Bewitched
母父Galileo
生産Coolmore Castlehyde Stud
厩舎栗東 藤原英厩舎
一口価格78,000円

 母ビウィッチドは海外6勝をあげています。主に短距離路線で活躍し、1200mG3を2勝,1400mG3を1勝しています。上に重賞馬も出ており、一族も重賞で活躍するなど、期待できます。ビウィッチドの20は母13歳時の産駒です。

ビウィッチドの20 Bewitchedの20

 Saxon Warriorにスピードを補う上で、母Bewitchedが短距離馬であることは魅力的です。母のスピードが産駒に素直に伝われば、日本においてはマイルから中距離を血統表に眠るスタミナでもって活躍できそうです。

 Saxon Warrior×Bewitchedだと、Danehillの4×3が発生します。BewitchedDansili経由ですから、豪州で活躍するスピードタイプではなく、欧州で活躍するタイプのDanehillの血を持っていることになります。Dansiliは自身はマイルを中心に活躍しましたが、産駒からはハービンジャーなどの中長距離馬が出ています。そのハービンジャーもコースレコードでG1を圧勝し、産駒からはノームコアなどスピードに富んだ馬を出すなど、スピードのあるDanehill系種牡馬だと考えられます。実際、Bewitchedは短距離馬ですし、スピードがなければ勝てないことからも、スピードがあることがわかります。

 また、BewitchedCaroの血を通してNasrullahの血を引きます。CaroUnbridled’s Songの母父でもあり、そのUnbridled’s Songディープインパクトのニックスとしてスピードを産駒に伝えています。Caroの血を引いていることもスピード強化の観点からプラスでしょう。

 歩く姿もしなやかさと力強さを兼ね備えているように見えます。両親の適正からはマイル前後となると思われますが、Saxon Warriorが日本で走っていればマイルではなく中距離だったでしょうし、そこを想定すると、牝馬クラシック路線で楽しめるのではないかと思います。

まとめ

 どちらもとても魅力的に感じました。一族の成績を見れば、Bewitchedの20はかなり期待ができそうです。見た目の好みでいえば、Owasevfの20が私は好みです。

 インゼルだからこそのSaxon Warrior産駒。どちらか1頭は取りに行きたいですね。悩ましいです。

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この記事を書いた人

HN:シオノゴハン
趣味:競馬と雑学調べ
一口馬主:
シルクホースレーシング 2019年~
ノルマンディーオーナーズクラブ 2020年~
インゼルサラブレッドクラブ 2021年~
POG:不愉快な仲間たち

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