ノルマンディーOC 2021年産四次募集
ノルマンディーOCの2021年産四次募集がスタートしました。
時期的なものもあって、会員向けの先行申込がなく、先着順で申し込みがスタートしています。
早くもパラダイスコープの2021が満口となっています。
その他はまだ余裕がありそうです(2023年7月8日時点)
ノルマンディーOCの四次募集馬では、ルヴェルジェ(Wine Trainの2019)が2023年7月時点で2勝目をあげるなど活躍しています。
この時期の募集馬も、体調的な理由で遅れたのでなければ、活躍を期待することができると思います。
気になった馬が3頭いましたので、ポイントを整理しつつご紹介できればと思います。
本分析は募集馬の活躍を保証するのものではございません。
出資などの最終のご判断はご自身にご決断ください。
また、私の主観による分析ですので、読者の皆様にとって望まない表現が出てくる可能性もございますが、ご了承ください
募集馬の分析
募集馬の分析の前に、ノルマンディーOCでの私の出資方針についてご説明します。
ノルマンディーOCは馬代が安価な傾向で、出走回数が多い傾向です。
私は他のクラブではシルクHCとインゼルTCに所属しており、その2クラブは抽選が厳しいことや、価格が高いことから頭数確保がなかなか難しい状況です。
そのため、ノルマンディーOCで申込頭数を増やし、極力少ない赤字、あわよくば黒字にしつつ一口馬主活動の充実をはかりたいと考えています。
赤字を少なく、あわよくば黒字を狙うとなると、社台系が手薄な領域を狙うことになり、ダート中距離や芝の長距離、ダートと芝に共通して短距離での活躍を期待できる馬を狙っていくこととなります。
今回はそれに該当する馬が3頭いましたので、検討内容をご紹介します。
トーコーディオーネの2021
- トーコーディオーネの21
- 父:ネオユニヴァース
- 母:トーコーディオーネ
- 母父:エンパイアメーカー
- 性別:牡馬
- 生年月日:2021年3月13日
- 母8歳時の産駒
- 所属予定:美浦 小島茂之厩舎
- 生産:ゼットステーブル
- 募集総額:1,240万円
- 一口価格:31,000円
トーコーディオーネの21はネオユニヴァース産駒。
母トーコーディオーネは園田で5勝した競走馬です。
祖母タイキメビウスは中央4勝。降級制度がある時代ですので、2勝クラス勝ちの実績を持っています。アイビスサマーダッシュ3着も記録しています。
母の半兄には阪急杯3着、中央5勝でOP級で活躍したドラゴンファングがいます。
ネオユニヴァース産駒は21年産世代と22年産世代を残すのみ。種付け頭数もわずかですから、出資する機会はかなり限られています。
トーコーディオーネの21は手足が手足も胴も長く、それでいてまだ成長しそうな雰囲気のある馬体をしている印象を受けました。
歩様の動画だとゆったりしていて、踏み込みも浅いかなあ、と思いもしましたが、走る姿は力強く掻き込んでいて、ダート戦で3,4コーナーをまくって駆け上がってきそうな印象を受けました。
ネオユニヴァースで良く走っている配合か、と言われると必ずしもそうではない印象。
ネオユニヴァース産駒はHyperionの血をSadler’s WellsやNureyevなどから取り入れたり、スタミナ血統を取り入れたりしながら、Haloのクロスやニアリークロスを持つタイプが活躍する傾向にあります。
キレるというより、駆動力とスタミナを生かしてまくって押し切る競馬が得意な傾向で、だからネオユニヴァースはコルトサイアー傾向であり、晩年はダート馬を多く出していると言えます。
その観点で見た時、トーコーディオーネの21はスタミナ血脈はあまり持っていない印象です。
母の父エンパイアメーカーが良血で、クロスもはっきりしているタイプ。母の母の父のダンスオブライフはマルゼンスキーの3/4同血という良血。いずれも母系に入って良い血です。
母はクロスがしっかりあるタイプで、ネオユニヴァースはそれが薄く、両親でもクロスが強く発生しないため、バランスは良さそうな印象を受けます。
祖母が短いところで活躍したというのもバランスが良いですね。
ネオユニヴァースは成長力のある種牡馬ですから、1つ勝つと長く上昇しながら活躍してくれるイメージです。
楽しみな1頭だと思います。
Noble Ready 2021 ノーブルレディの2021
- Noble Readyの21 ノーブルレディの21
- 父:Palace Malice
- 母:Noble Ready
- 母父:More Than Ready
- 性別:牡馬
- 生年月日:2021年5月8日
- 母7歳時の産駒
- 所属予定:栗東 吉岡辰弥厩舎
- 生産:米国
- 募集総額:2,360万円
- 一口価格:59,000円
Noble Readyの21 ノーブルレディの21は外国産馬です。
内国産馬の手当てが得られないため、コツコツ稼ぐに関してはあまりコスパが良くはないですね。
まだ成長の余地がある馬体をしつつも、セールでの時計は良好で、力強い走りからはまくって押し切る競馬が想像できました。
母Noble Readyは北米で2勝。産駒も2勝をあげています。
母の近親も重賞好走馬が出ています。
父Palace Maliceはパレスルーマーの仔ですから、2023年の天皇賞春を勝利したジャスティンパレスの半兄にあたります。
Smart Strikeの系統は北米三冠路線で活躍する馬を多数輩出しています。Palace MaliceはCurlinの初年度産駒にしてベルモントステークスを制しており、まさにな1頭です。
Palace Maliceは種牡馬として初年度からG1馬を輩出。そのG1馬がStructor・ストラクターで、同馬は日本に輸入され、レックススタッドに繋養されています。
ストラクターの母の父はMore Than Readyですから、ストラクターとノーブルレディの2021は3/4同配合です。
ダート中距離で活躍する競走馬が持つ、Nureyev、Mr.Prospector、RobertoによるNashua≒Nantallahのパワー強化。
このニアリークロスを持つ馬には、ゴールドドリームやクリソベリル、オメガパフュームがいます。
ノーブルレディの21はこの要素を十分に強化することができています。
そもそも父Palace MaliceがMr.Prospector、Nureyev、Robertoの血を持ち、この要素を満たしています。
母Noble ReadyもMr.ProspectorとRobertoの血を引いており、この要素を継続的に強化することができています。
Kris S.やHaloが入るあたりはルヴァンスレーヴ的な要素もありますね。
力強さの要素が強いものの、母の父More Than Readyは北米のスプリンターでしたし、母Noble Readyも北米の芝マイルで走った馬です。スピード要素はそこでも十分に強化が期待できるでしょう。
このあたりからも、活躍が期待できるのではないかと考えています。
外国産馬は環境に慣れるまで少し時間がかかりますし、まだ口数に余裕がありそうですから、様子を見つつ検討を重ねたいと思います。
なお、友人の玄野さんもこんなことを言っていました。
ノルマンディー4次推奨はノーブルレディ(Noble Ready)の22。
父Palace Malice×母父More Than Ready。G1-BCジュヴェナイルターフを制し、今年から”レックススタッドで”供用開始されたストラクター(Structor)と同配合。OBSスプリングセールにて70,000$で落札。同セール出身のノルマン馬と言えばマリアズハート。落札後にその父シャンハイボビー本邦導入が発表された。要するに「ここでの輸入種牡馬産駒(今回は近い配合馬だが)導入はプロモーションの意味合いが強いのでは?」という邪推。牧雄氏の目利きを全面的に信じられるのであれば、充分過ぎる根拠では。
母はWestern Aristocrat(G1-ジャマイカH/種牡馬)の半妹で、Zindaya(G2-ゴルディコヴァS)の全妹。「インブリードの薄い中距離馬の父×父母相似配合でマイラーの母」という配合型もまずまず。BMS More Than Readyはカフェファラオやナックビーナスなど日本適性良好。預託予定の吉岡師はクラブ内序列上位。
上級条件でやれるポテンシャルはある≒回収可能ライン上にはいると判断。芝ダート兼用スプリンター。セール試走ではラチを頼って走るなど若さが目立ち、コメントにもあるように仕上り自体はまだまだ。前述のマリアズハートも3歳新馬デビューであり、未勝利デビューの可能性まで考えておくべきかも。
玄野源 twitterより @chrono_gen
シルクやキャロットの記事もあるので、ご興味ある方は玄野さんのブログもぜひ。
Holy Wow 2021 ホーリーワウの2021
- Holy Wowの21 ホーリーワウの21
- 父:Mor Sprit
- 母:Holy Wow
- 母父:Put It Back
- 性別:牡馬
- 生年月日:2021年5月12日
- 母10歳時の産駒
- 所属予定:美浦 菊沢隆徳厩舎
- 生産:米国
- 募集総額:2,240万円
- 一口価格:56,000円
Holy Wow 2021 ホーリーワウの21もまた外国産馬です。
この馬もまだ緩い印象の馬体で、背も少し伸びそうな印象を受けます。
ノーブルレディの21と比較したとき、トビが大きく、大箱の直線で末脚を発揮しそうな印象を受けました。
母Holy Wowは北米2勝。母の半兄弟にはカナダの牝馬チャンピオンスプリンターを獲得したユーキャントキャッチミーがいます。
その他にも重賞好走馬が多数出ている牝系の出身です。
父Mor Spritは北米ダートマイルで活躍した馬で、G1級競走2勝を含む重賞4勝。
祖父エスケンデレヤは日本に輸入されて種牡馬生活を送っています。中央重賞馬はまだ出せていません。
ホーリーワウの21はDixieland Bandの4×4を持ちます。
Dixieland BandはNorthern Dancerの直仔にして、母系にHyperionの血を濃く引くタイプの種牡馬です。
父がSeattle Slewのクロスを持ち、母がBold RulerやCaroの血を持つことで、Bold RulerやNasrullahの血も継続的に強化されています。
そこにHalo≒Red God≒Droneのニアリークロスを持つ7×7×5×5で持ちます。これはHaloの柔らかさや速さを強化するイメージです。
総合していくと柔らかなストライド由来のスピードを持ち、それを持続できるタイプと表現できそうです。
動画の走り姿と一致している印象です。
現在、裂蹄で休養中とのことです。
残口もまだありますし、様子見をしながら検討できそうですね。
サララボのジェイさんが高評価されていましたので、そちらもご参照ください。
まとめ
2022年産の募集もスタートしており、ここでの追加はあまり考えていなかったのですが、面白そうな馬がいて悩んでいます。
すでにノルマンディーOCではこの世代3頭出資していますし、追加するのは悩みどころです。
幸い、口数にはまだ余裕がありそうですから、結論を先延ばししながらシルクの出資申込検討から進めていこうと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。