ノルマンディーOC 二次募集馬 全頭分析 注意書き
ノルマンディーOCの二次募集が2022年1月6日にスタートし、応募状況の中間発表が行われました。会員からの応募状況は以下のようです。
募集No.42 ヘレナモルフォの20 170%
ノルマンディーOC ニュース&トピックス 2022.1.12更新 『2020年産二次募集馬の申込状況・中間発表 2022年1月12日(水)』より
募集No.43 マルーンドロップの20 156%
募集No.41 ナンヨーユナの20 132%
募集No.33 チャンドラプラバーの20 130%
募集No.36 ロイヤルクリッパーの20 65%
募集No.38 クロエチャンの20 58%
募集No.39 ゴシップクイーンの20 52%
募集No.45 ゴールドマッシモの20 50%
現時点で4頭が100%超過となっています。ただし、ノルマンディーOCは複数口出資を出資口数を減らして分配することで、出資希望をかなえられるよう配慮してくれるクラブでもあるため、必ずしも抽選になるとは限りません。そのまま出資可能になる可能性も十分にあるのかなと思います。
全体的に牝馬のほうが人気を集めており、牡馬だとタリスマニック産駒のチャンドラプラバーの20のみ100%超過という状態ですね。
上記の人気順にこれまでの分析結果を再編集して記事にしてみます。人気上位の馬に出資をご検討されている方の参考になれば幸いです。
あくまで本分析は自分自身が一口馬主として競走馬に出資しており、自分自身の投資先を選ぶための分析を公開している範囲ですので、募集馬の活躍を保証するものではございません。最終の判断はご自身にて実施をお願いいたします。ご了承ください。
なお、私の最終的な結論は以下にまとめています。
また、人気を集めているチャンドラプラバーの20については、父タリスマニックを別途記事化しておりますので、ご興味がある方はぜひご参照ください。
分析にあたっては、血統評論家の栗山求さん・望田潤さんのブログや書籍をもとに勉強した内容を用いています。お二人のブログは以下。
栗山求さん → 栗山求の血統BLOG
望田潤さん → 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
そのほか、亀谷敬正さん、治郎丸敬之さん、村山弘樹さんの書籍でも勉強させていただいております。勉強で用いている書籍は以下の通りです。
ヘレナモルフォの20
募集番号42 ヘレナモルフォの20 牝馬 3月6日生まれ
父 | : | リオンディーズ |
母 | : | ヘレナモルフォ |
母父 | : | ジャングルポケット |
厩舎 | : | 美浦 宮田敬介厩舎 |
価格 | : | 29,000円 |
血統分析結果は以下より
募集番号41のナンヨーユナの20と5/8同血です。サンデーサイレンスのクロスと父のスピードが生きてくると期待できそうです。Northen Dancerの血が濃く、抜け道がないのが心配な要素です。柔らかさがあるかどうかがポイントとして考えていました。
前駆に対して後躯が寂しい印象を受けるのですが、結構良く踏み込むなという印象です。トニービンが結構出ている様子です。リオンディーズ産駒は逃げたほうが良い成果が出る印象があるため、トモがしっかりしてきて先行力がついてくるまでは苦戦しそうですが、良い素質を感じさせる歩様だと思います。緩くは見えるのですが、柔らかさとはまたニュアンスが違う部分ですね。筋肉がついてメリハリが出てきたとき、ちょっと硬くなりそうな感があります。
マルーンドロップの20
募集番号43 マルーンドロップの20 牝馬 4月4日生まれ
父 | : | ゴールドシップ |
母 | : | マルーンドロップ |
母父 | : | コンデュイット |
厩舎 | : | 栗東 吉村圭司厩舎 |
価格 | : | 24,000円 |
血統分析結果は以下より
格安のゴールドシップ産駒です。吉村先生は池江先生のもとでドリームジャーニーやオルフェーヴルに調教をつけていたこともある方だそうで、そのあたりの縁には期待したくなりますね。加えて、スカーレットインクの一族ですので、牝系も抜群です。
スタミナと底力はありそうですが、母父コンデュイットがかなり重いので、スピードが不安になる馬です。スピードがありそうな歩様やコメントがあるかがポイントになると考えていました。
ゴールドシップ産駒らしく、繋ぎはやや長めで寝気味な印象です。画像では胸周りが寂しい印象を受けましたが、歩様動画では割としっかりした胸周りをしているように見えます。トモは緩いものの、ボリュームはありそうですね。肝心のスピード感ですが、ちょっと現状からは見極められないですね。様子見できるのであれば、様子見しておきたいところです。
ナンヨーユナの20
募集番号41 ナンヨーユナの20 牝馬 3月6日生まれ
父 | : | エピファネイア |
母 | : | ナンヨーユナ |
母父 | : | ジャングルポケット |
厩舎 | : | 美浦 小島茂之厩舎 |
価格 | : | 30,000円 |
血統分析結果は以下より
種付け料1800万円となったエピファネイアの産駒です。20年生まれのナンヨーユナの20は19年種付けですから、250万円時代最後の産駒ですね。以降は値上がりしていますし、評価も上がってますから、この価格で出資できる最後の世代ですね。
配合的には晩成になりそうで、それがあまりに遅いと未勝利で終わってしまうリスクがあります。それを回避できそうな進捗や馬体状態かどうかがポイントだと思っています。
歩様はキビキビとしていて、首も上手に使えている印象を受けます。耳を絞っているように見えるシーンもあり、神経質な部分もあるのかなと思いますが、コメント的には大丈夫そうな様子。馬体は小柄ですが、ここからはそう大きくならないのではないかと思います。胸は深さがあってスタミナはありそうですね。まだ馬体は緩く、メリハリは出てない印象です。
小柄な牝馬ですが、センスが良さそうな感じがしており、デビューはそこまで遅くならないのではないかと期待させてくれます。狙ってみたくなりますね。
チャンドラプラバーの20
募集番号33 チャンドラプラバーの20 牡馬 3月25日生まれ
父 | : | タリスマニック |
母 | : | チャンドラプラバー |
母父 | : | アドマイヤムーン |
厩舎 | : | 栗東 昆貢厩舎 |
価格 | : | 36,000円 |
血統分析結果は以下より
Sadler’s Wellsの4×4が結構重そうに映るチャンドラプラバーの20ですが、父系のSadler’s WellsはEl Pradoを経由しているのがポイントです。Sir Ivor≒Halo≒Red Godのニアリークロスを5×5×5×6で持ち、それが発揮され素軽い印象を引き出せていれば楽しみな馬です。
2次の中央募集馬では最大の馬格を持ち、パワーはありそうな印象。踏み込みも力強く見えます。これはSadler’s Wellsのパワーを引き出せているように思います。裏を返せば、Sadler’s Wellsの個性が強い馬とも感じ取れ、日本の芝で活躍するには軽さや速さが不足する可能性も感じさせます。
ロイヤルクリッパーの20
募集番号36 ロイヤルクリッパーの20 牡馬 5月13日生まれ
父 | : | フリオーソ |
母 | : | ロイヤルクリッパー |
母父 | : | フリオーソ |
厩舎 | : | 栗東 高柳大輔厩舎 |
価格 | : | 50,000円 |
血統分析結果は以下より
配合的には母系にダート要素が薄く、とはいえ父フリオーソなのでダート路線で期待するほかない、という印象を受けています。一方で、母の産駒にはダートで活躍しており、不思議に思いました。
5月生まれながら馬体のサイズは十分あり、筋肉も結構ありそうな印象を受けます。まだ緩いので、ここからメリハリが出てきそうです。繋ぎは立ち気味で、ダートには向きそうな感じがします。筋肉量や繋ぎの個性がこの一族のものだとしたら、母の産駒がダートで走るもの納得できます。
首を使ってリズムよく歩けているように見えますし、踏み込みも力強く、セールで評価され、二次募集馬では最高値になっているのもうなずける1頭です。
クロエチャンの20
募集番号38 クロエチャンの20 牝馬 2月29日生まれ
父 | : | ドレフォン |
母 | : | クロエチャン |
母父 | : | スパイキュール |
厩舎 | : | 美浦 林徹厩舎 |
価格 | : | 39,000円 |
血統分析結果は以下より
ドレフォン産駒は芝でもダートでも走りますが、母クロエチャンがダートで活躍した馬で、産駒もダートで走っていることから、ダート適性が高まれば高まるほど魅力的になるのではないかと考えています。その場合、馬格がある程度あって、馬体や歩様から力強さを感じられると良いと思っています。
前駆の筋肉が発達しているように見えます。そこまで気にするレベルではないと思いますが、歩様は外弧歩様でしょうか。前駆に対してトモはまだ成長途上な感がありますが、伸びる素養は十分にありそうです。ダートでいけそうな感じがしますね
ゴシップクイーンの20
募集番号39 ゴシップクイーンの20 牝馬 4月14日生まれ
父 | : | べーカバド |
母 | : | ゴシップクイーン |
母父 | : | フレンチデピュティ |
厩舎 | : | 美浦 田島俊明厩舎 |
価格 | : | 23,000円 |
血統分析結果は以下より
ゴシップクイーンの20は父のベーカバドがやや重い血を持っているため、スピードが強化できているかどうかがポイントになる印象を配合からは感じました。歩様が軽く柔らかいと良さそうというイメージです。
馬体のサイズ感は十分な大きさをすでに持っていますね。前駆の筋肉が豊かでDanzigやフレンチデピュティの血の影響を感じます。後躯も立派なものを持っているように見えます。繋ぎはやや立ち気味で、馬体も柔らかいというよりは硬そうな印象を受けます。牝馬なので、硬くなりすぎるということはなさそうですが、夏のローカル、特に北海道で見せ場がありそうな印象を受けます。1800m前後での活躍が期待できそうな印象ですね。
ゴールドマッシモの20
募集番号45 ゴールドマッシモの20 牡馬 4月29日生まれ
父 | : | フリオーソ |
母 | : | ゴールドマッシモ |
母父 | : | ネオユニヴァース |
厩舎 | : | 南関東 佐藤裕太厩舎 |
価格 | : | 128,000円(100口) |
血統分析結果は以下より
フリオーソの成功パターンであるMr.Prospector系のクロスが入っていること、北米パワー血統が入っていることから、高いダート適性がありそうだと感じた馬です。スタミナにも期待できる配合だと感じました。地方募集馬であることから、馬格と馬体の健康さが大事だと考えていました。
馬体はRoberto系っぽくないスマートな印象。繋ぎは立ち気味で、砂の深い地方ダートを考えるとプラスに働きそうです。顔が小さく見えるのは、背が高く立派な馬体をしているからでしょうね。スマートに見えるのもそれが所以でしょうし、筋肉がついてくると、また違った印象になるのではないでしょうか。
4月末生まれでこのサイズですから、これから力強さが出てきそうです。馬体がもう少しRoberto系っぽくなるのを様子見したいところ。
まとめ
マルーンドロップの20が人気し、様子を見て出資をするということができないことが確定したため、応募にかけるかどうか悩みます。ここはもう一度考えてみたいと思います。