東京サラブレッドクラブ 22年産募集馬分析
東京サラブレッドクラブの募集馬の分析です。
私は東サラには入会していないのですが、友人のりくそうさん(つれづれなるままに独り言)が会員で、「オススメはこれ!」をプッシュしています。
そのプレゼンがちょうど終わったので、今年のプッシュ内容をまとめています。
※りくそうさんは私の推奨も普通にスルーもできるという信頼の上で行っており、基本、個別に推薦するなどは行ってません。
プレゼン内容の共有という範囲ですが、検討に際してご参考になりますと幸いです。
本分析は募集馬の活躍を保証するのものではございません。
出資などの最終のご判断はご自身にご決断ください。
また、私の主観による分析ですので、読者の望まない表現が出てくる可能性もございますが、ご了承ください
参考図書
どんな馬をプッシュするか 提案テーマ設定
募集馬のリストや要綱を確認し、出資制度が大きく変化していることを知りました。
※詳細は東京サラブレッドクラブ様のHPをご参照ください。
りくそうさんに確認して、路線的に目指したいのはクラシック路線とのことでしたので、募集要件と希望路線を踏まえて、以下のテーマで提案することにしました。
- 牡馬は『クラシック路線』
- 芝の中距離路線を狙う馬を1頭
- ダートの1,800メートル前後を狙う馬を1頭
- 牝馬は『マイル路線』
- 阪神JFや桜花賞を目指す馬を1頭
- 先着順を念頭に人気対策も考えておく
これらを踏まえ、ラストグルーヴの22はとても魅力的だと思いつつ、プッシュリストから外しています。
芝&ダートクラシック路線を期待する牡馬
私がりくそうさんに紹介した牡馬2頭について紹介していこうと思います。
募集番号27 インディゴブルーの22
エピファネイアはクラシック路線をはじめとする芝の中長距離で活躍する馬を多数輩出しています。
17年産ではデアリングタクトが牝馬三冠、アリストテレスが菊花賞2着。
18年産はエフフォーリアが皐月賞と有馬記念を勝利。オーソクレースがホープフルステークスと菊花賞で2着。
19年産はサークルオブライフが阪神ジュベナイルフィリーズを勝利するなど、クラシック路線を狙う上で期待できる種牡馬です。
エピファネイアは種付け料も高くなっており、繁殖の質も高いことから、募集価格は高い傾向にあります。
東サラの22年産募集では6頭が募集され、最安値が4,000万円となっています。
その中で、紹介したいのはインディゴブルーの22です。
- インディゴブルーの22
- 父:エピファネイア
- 母:インディゴブルー
- 母父:ロードカナロア
- 性別:牡馬
- 生年月日:2022年4月9日
- 母6歳時の産駒
- 所属予定:栗東 藤原英昭厩舎
- 生産:社台牧場
- 募集総額:4,000万円
- 一口価格:100,000円
インディゴブルーの22はバレークイーンの牝系。近親には活躍馬が多数います。
前述のアリストテレスはインディゴブルーの22のおじにあたる血統。
3/4同血という間柄で、この配合がうまくいく可能性が高いことを示唆しています。
エピファネイア×ディープインパクト×Sadler’s Wellsのクロスはオーソクレースも持っており、Kingmamboが入る点でもオーソクレースとは共通します。
エピファネイアの母シーザリオに目線を向けていくと、ロードカナロアとの仔にサートゥルナーリアがいます。
インディゴブルーの22の母の父はロードカナロアであるため、サートゥルナーリアの血と同じものを持っていることになりますね。
Storm Catとディープインパクト、トニービンで柔らかなスピードと直線の伸びを強化しつつ、NureyevとSadler’s Wellsできっちり引き締め、緩くなりすぎないイメージでかなり魅力に映ります。
厩舎もクラシック路線を狙う上で理想的な厩舎ですし、楽しみな1頭です。
歩様については、もう少し力強くしっかり踏み込んでくれると安心できるかな、とも思います。
エピファネイア産駒では最安値で、厩舎も東サラで重賞を勝っている藤原先生ですから、人気する可能性は高いと考えられます。
とはいえ、エピファネイア産駒は6頭いて、選択肢は広いですし、母馬優先がない馬なので、チャンスはあるのではないかと思います。
順調に育成が進めば、クラシックをめざす馬だと思いますし、活躍を期待したいですね。
シーザリオ起点でエピファネイアやサートゥルナーリアを分析した記事もぜひご覧ください。
募集番号22 レッドパラスの22
2024年より、3歳ダート三冠競走が始まります。
22年産は25年に3歳を迎えるため、この路線に出走することも可能です。
- 羽田盃 1,800メートル
- 東京ダービー 2,000メートル
- ジャパンダート 2,000メートル
競馬場はすべて大井競馬場。
4月下旬・6月上旬・10月上旬の開催見込み。
会場として想定されている大井競馬場は1,800メートル、2,000メートル戦は外回りでの開催。
直線距離は約400メートルあり、東京競馬場や中京競馬場よりは短いものの、それに次いでの長さを誇ります。
中央場で開催されるダートG1はその東京競馬場と中京競馬場。
距離はそれぞれ1,600メートルと1,800メートルです。
これらを総合していくと、長い直線でいい脚を使うことができ、1,800メートル前後に適性を持つダート馬は、活躍の場を広げることができます。
その路線に期待ができるのが、レッドパラスの22です。
- レッドパラスの22
- 父:ルヴァンスレーヴ
- 母:レッドパラス
- 母父:クロフネ
- 性別:牡馬
- 生年月日:2022年2月1日
- 母6歳時の産駒
- 所属予定:美浦 田中博康厩舎
- 生産:ノーザンファーム
- 募集総額:2,400万円
- 一口価格:60,000円
レッドパラスの22はスカーレットインクの一族出身の牡馬です。
母レッドパラスは東サラで走り、未勝利勝ち。芝1,200メートルで勝っています。
三代母スカーレットレディは母は異なるもののダイワメジャーと同血。
祖母レッドソンブレロはヴァーミリアン(父エルコンドルパサー)と3/4同血という血統です。
ノーザンテースト、サンデーサイレンス、キングカメハメハ、クロフネと代々最高級の種牡馬をつけてきて誕生したのがレッドパラス。
競走馬としては1勝のみではあるものの、繁殖としての成功はかなり期待できる1頭です。
父ルヴァンスレーヴは2024年に産駒がデビューする新種牡馬。
JPN1を含めダートG1を4勝をあげています。
故障前の3歳までで8戦し、うち5戦で上がり最速をマーク。残り2戦も鋭い末脚を発揮しています。
ルヴァンスレーヴはRobertoの3×5を持ち、そこにMr.Prospectorも入るため、NashuやTeddyの力強さを受け継いでいます。
母マエストラーレがHyperionの血をはっきりと引いており、力強くコーナーや坂を駆け上がって抜かせない要素を持つ印象。
長い直線の競馬場でも活躍できたのは、父シンボリクリスエスがBold Ruler + Princequilloの要素を持っていたからではないかと考えられます。
ルヴァンスレーヴの持つ血の要素を見ていくと、NashuaやTeddy的な力強さの継続強化は効果的に働きそうです。
それだけだとパワーに寄りすぎてしまう懸念があるため、Bold Ruler(Nasrullah)+ Princequilloの要素を注入していくことが効果的でしょう。
その両方を満たすのが、Mr.ProspectorとNureyevの血を引き、Nasrullah + Princequillo要素を十分に持つキングカメハメハです。
クロフネもフレンチデピュティがBold Ruler + Princequillo 要素を持ち、母系にはNever BendとRobertoが入るますから、ルヴァンスレーヴの持つ要素を引き出すことができそうです。
レッドパラスはクロフネとキングカメハメハの血を持ち、近親にはヴァーミリアンがいますからダート路線をねらう上でかなり期待できるでしょう。
ルヴァンスレーヴがそうであるかは未知数ですが、シンボリクリスエスとネオユニヴァースが共にコルトサイアーであることを踏まえると、レッドパラスの22が牡馬であることもプラス材料です。
現時点で馬格もあって、さらに大きくなればかなり良さそうです。
厩舎はレモンポップでフェブラリーステークスを勝利した田中博康先生。
ダート三冠が大井競馬場での開催を踏まえると、美浦でダート実績がある田中博康先生というのは環境面でも理想的でしょう。
母馬優先があり、牡馬としては価格も抑えられているため、競争は結構厳しくなると思われます。
ルヴァンスレーヴが新種牡馬であることや、初仔であることなどから隙が生まれると申し込みやすいかも、という具合ですね。
マイル路線を期待する牝馬
最後に、私がりくそうさんに紹介した牝馬について紹介していこうと思います。
クラシック路線をめざしたいという話も踏まえつつ、牝馬限定の芝G1が6レース中、半分の3レースがマイルであることを念頭に、マイル路線で活躍できる馬で探しています。
また、母馬優先があるクラブですから、引退後に繁殖入りが期待できる馬も良いのではないかと考えています。
レッドラヴィータの22やボインビューティの22、エスケイプクローズの22は良血で繁殖入りの期待も高いものの、今回りくそうさんに推奨するのはレッドオーラムの22にしました。
募集番号37 レッドオーラムの22
- レッドオーラムの22
- 父:ブリックスアンドモルタル
- 母:レッドオーラム
- 母父:ダイワメジャー
- 性別:牝馬
- 生年月日:2022年3月1日
- 母11歳時の産駒
- 所属予定:栗東 橋口慎介厩舎
- 生産:社台ファーム
- 募集総額:2,000万円
- 一口価格:50,000円
レッドオーラムの22はDaijinの牝系。日米で重賞馬を複数輩出する牝系です。
母レッドオーラムは1,600メートルと1,800メートルで3勝をあげています。
父のブリックスアンドモルタルは2023年に産駒がデビューする新種牡馬。
2023年の新馬戦開幕から2週で2頭の勝ち馬を輩出するなど、好調なスタートを切っています。
ブリックスアンドモルタルは米国の芝で活躍した競走馬。
米国の芝は函館よりも小回りの競馬場で、器用さと瞬間的な加速力が求められる傾向であり、ブリックスアンドモルタルはその力を持っている種牡馬として見れます。
ブリックスアンドモルタルはStorm Cat≒Ocean Crestの2×2を持つとも表現することができます。
Storm CatとOcean Crestは父がStorm Birdで共通。母方にBold RulerとPrincequillo、Black Toneyを持つことが共通します。
これだけ強いクロスを持つため、主張の強い種牡馬であると考えられます。
また、Storm Cat≒Ocean Crest以外の要素で重要視すべきはRahy、つまりBlushing GroomとGlorious Songを持つこと、スタミナ的な要素も持った中距離馬であることがあげられます。
この要素を踏まえた時、ブリックスアンドモルタルの配合相手はサンデーサイレンスの血を持ちつつ、マイル以下のスピードのある馬が好相性と考えられます。
母レッドオーラムはマイルで3勝をあげているダイワメジャー産駒。
マイル以下のスピード注入とサンデーサイレンスの血を取り入れる相手として期待ができます。
ダイワメジャーは種牡馬としてレーヌミノル、アドマイヤマーズ、セリフォスなどのマイルG1馬を輩出しています。
レーヌミノルは全きょうだいのDevil’s Bagですが、アドマイヤマーズとセリフォスはGlorious Songの血を引いています。
ブリックスアンドモルタルはGlorious Songの血を引いていますから、ダイワメジャー肌の繁殖とは好相性を期待できます。
牝馬の方が筋肉の質が柔らかくなりますし、芝で走るしなやかさも損なわれないのではないかと考えています。
現時点で良いフレームをしていますし、マイル路線で走れるのではないかと期待しています。
母馬優先があり、価格も安いことから人気する可能性が考えられます。
ブリックスアンドモルタルも好スタートを切っているので、そこも難しい要素。
冒頭であげたように、目立つ良血の牝馬がいるため、そこの隙をつけたらな、というピックです。
活躍を期待したいですね。
まとめ + 2021年産でプッシュした3頭の現在
最後に改めて推奨した馬3頭の整理です。
- 募集番号22 レッドパラスの22
- 募集番号27 インディゴブルーの22
- 募集番号37 レッドオーラムの22
りくそうさんが出資するかどうかは、りくそうさんの判断です。
果たして役に立てるか
ぜひとも活躍してほしいですね。
なお、2021年産で推奨したのは以下の3頭です。
- レッドセシリアの21 ルージュリリカル
- サンドグロースの21 ルージュプレジール
- ギエナーの21 ルージュセレスト
※りくそうさんはルージュプレジールに出資し、そのうえ名前までつけている
こちらもそろそろデビューですね。
活躍に期待したいと思います。
最後までご覧くださり、どうもありがとうございました。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。