シルク募集馬配合分析 ミスティックリップスの20
No.28 ミスティックリップスの20 牝馬 2月7日生
父 | サトノダイヤモンド |
母 | ミスティックリップス |
厩舎 | 美浦 中舘英二厩舎 |
一口価格 | 36,000円 |
配合からの期待度:2,3勝クラス
9番仔です。母ミスティックリップスはドイツオークスを勝利しています。ドイツM牝系に属しており、従妹甥にエイシンフラッシュがいます。繁殖牝馬としても優秀で、競走馬として走った馬の6頭中4頭が勝ち上がり、その4頭とも複数勝利という優秀な成績を残しています。
ミスティックリップスの20の血統表
ディープインパクト系×Nijinsky系は勝ち上がり率50%を超えるニックスです。その組み合わせからは、フィエールマンやサラキアが出ています。
ディープインパクト系×Acatenango(ハンプトン系)はさらに優秀な勝ち上がり率約80%を記録しています。これは母数が少ないことも要因だとは思いますが、それにしても優秀です。
母ミスティックリップスはCaerleonを祖父に持ちます。Caerleonは名牝系La Troienneに属し、NijinskyにPrincequilloとHail to Reasonの血を持ちます。これらがそろうと、米国的なパワフルな血と柔らかな要素を持つようになります。Caerleonは自身も競走馬としてG1を2勝、種牡馬としてリーディングサイアーを獲得しています。日本適正の高い種牡馬で、日本でG1馬を実に5頭も出しています。
GenerousはCaerleonの代表産駒で、英国・愛国の2カ国でダービーを制しています。GenerousはCaerleonの持つ米国的な要素をより強化した血統背景をしています。種牡馬としては大きな成果を残すことはできませんでした。スピードというより、トラクター的なパワフルさを持つ種牡馬だと私は推測しています。
ミスティックリップスの20の祖母Majorataはこの血統表において緩和という重要な役割を担います。Northen Dancerの血を一切持たず、それぞれのラインで持つNorthen Dancerの血を緩めることが可能です。単純にNorthen Dancerの血を持たないだけでなく、Acatenangoはスタミナを産駒に伝えてくれます。ドイツダービーは2400mですが、近年でも2分34秒の時計がかかっています。シャフリヤールが勝った今年の日本ダービーが2分22秒ですから、求められる能力がまるで異なることがわかります。ドイツの芝はそれだけタフということであり、ドイツで活躍する血は日本に持ってくると良質なスタミナになってくれると考えられます。
父サトノダイヤモンド×母ミスティックリップスの組み合わせだと、サトノダイヤモンドの軽いスピードに母系のパワーとスタミナを掛け合わせた形になります。この組み合わせで心配なのは、魅力を相殺してしまうことです。ちょうどよいバランスになると、かなり魅力的です。サトノダイヤモンドがPrincequilloの血をそこそこ持っていて、そこにCaerleonの持つPrincequilloが掛け合わさって、パワーに寄りすぎていないとちょうどよくなる配合イメージでしょうか。非Northen Dancerの母系効果で柔らかさを保てている可能性も考えられます。バランスよく機能する可能性を感じさせる配合ではあります。
ほっそりとした牝馬で、一歩一歩が大きく、大箱で活躍しそうな雰囲気を感じます。配合の良いところがでているような印象を受けます。
まとめ
- とても優秀な母と牝系出身の牝馬なのはかなり魅力
- 好相性のニックスを2種類持ち、成功の可能性は高そう
- ゴリゴリしてなくて、しなやかな感じの馬体 キレもありそう
こんな印象を持ちました。母の実績から、この馬も勝ち上がりは十分期待できるでしょうし、その先も十分に期待できる1頭だと思います。