シルク募集馬配合分析 ブレッシングテレサの20
No.57 ブレッシングテレサの20 牝馬 2月23日生
父 | ルーラーシップ |
母 | ブレッシングテレサ |
厩舎 | 栗東 奥村豊厩舎 |
一口価格 | 32,000円 |
配合からの期待度:2,3勝クラスを期待
初仔です。母ブレッシングテレサは芝で2勝をあげた牝馬です。シルク募集馬です。2000mの新馬戦で勝ち上がり、3歳までは中距離で走りましたが、古馬になってから短距離路線にシフトし、そこで2勝目をあげています。ブレッシングテレサのきょうだいにはオーストラリアでG1を制したアドマイヤラクティ、函館記念を制したアドマイヤジャスタがおり、リステッド勝ちのサトノジュピターがいます。この3頭はそれぞれ父が異なり、その点から祖母アドマイヤテレサがとても優れた繁殖牝馬なのだと推測できます。
ブレッシングテレサの20の血統表
ルーラーシップ×サンデーサイレンス系は勝ち上がり率約40%です。重賞馬を多数出しており、好相性の配合となっています。キングマンボ系×エリシオからも活躍馬が多数出ており、好相性の血を複数持つ配合とざっくり言えます。
ルーラーシップ×マンハッタンカフェだと、アディラートやメイショウアステカなどが出ており、ルーラーシップ産駒としては珍しくダートで活躍する馬が出ています。
父ルーラーシップの特徴はサンデーサイレンスの血を持たないことになります。サンデーサイレンスを父や祖父に持つ繁殖牝馬は増加の一途をたどっており、その相手として気兼ねなく配合できるのはルーラーシップの大きな魅力となります。オークス馬ダイナカールを祖母、オークス・天皇賞秋を制したエアグルーヴを母に持ち、中距離王道路線で活躍した牝系出身というのも底力という要素で魅力的です。ノーザンテースト→トニービン→キングカメハメハというその時代の名種牡馬を配合してきたことも魅力です。
母ブレッシングテレサの父マンハッタンカフェはサンデーサイレンス系種牡馬の中でもNorthen Dancerの血を持たないことが特色です。リーディングサイアーになったこともあり、大物は芝から出つつも、ダートでも活躍馬を出しています。平均的にみると中長距離のほうが好成績ですが、スプリントで活躍する産駒も出ています。母系からの刺激を産駒に伝えるタイプの種牡馬だと考えられます。
母ブレッシングテレサの母父エリシオは凱旋門賞などを制した欧州中長距離で活躍した名馬です。日本に輸入され種牡馬生活を送りましたが、目黒記念を連破したポップロック以外に大きな成果を残した産駒はいません。ただ、母父としては重賞馬を多数残しています。エリシオは父にSadler’s Wellsの全弟であるFairy Kingを持っています。Fairy KingはSadler’s Wellsと比較するとスプリント~マイル路線で活躍した産駒を多数出しています。Sadler’s Wellsとは異なるスピードとキレを産駒に伝えつつ、血統表に入るとSpecialを通したNureyevとのニアリークロスを発生させるため、母父として成果を残しているのだと推測できます。
父ルーラーシップ×母ブレッシングテレサの配合だと、Northen Dancerの多頭クロスが魅力的に映ります。Nijinskyのクロス、Nureyev≒Fairy Kingのニアリークロスは日本で活躍馬が多数でています。ルーラーシップはトニービンの影響でトモが緩めの馬が多く、締まりのある血の補強が求められますが、その要素はこのNorthen Dancerの多頭クロスによって補うことができています。マンハッタンカフェがNorthen Dancerの血を持たないため、それ以外の部分でNorthen Dancerの多頭クロスが発生しても、濃くなりすぎず、緩和できている点も魅力的です。
加えてこの配合からはHyperionとNasrullahの血も強くなります。東京や新潟外の長い直線で良い脚を使ってくれそうです。個人的には芝中長距離での活躍を期待したいところです。
馬体は幼い感じですが、2月生まれでまだここから成長を期待できそうなのはプラスです。手術歴があることもあって、安価な価格設定になっています。
まとめ
- 優秀な牝系出身 エリシオの血は魅力
- 魅力的なニックス、緊張と緩和
- 安価ながら好馬体 奥村厩舎に同じ父の産駒ディアンドルがいる
このような印象を持ちました。昨年もルーラーシップ産駒はあまり人気せず、購入する機会が得やすい種牡馬でした。通常出資で狙える可能性があり、そこで狙っていきたい1頭です。