シルクHC 2023年 出資申込方針 (2022年産出資方針)
いつもご覧くださりどうもありがとうございます。
今年もいよいよシルクホースクラブの出資申込がスタートします。
7月18日(火)の10時開始、8月4日(金)17時終了の予定ですが、詳しくはシルクホースクラブのHPをご確認ください。
今回の記事では、シルクホースクラブの募集制度の変更点や、21年産募集馬と22年産募集馬の価格的な変化、そのうえで出資申込方針について整理したいと思います。
注意事項 ご了承ください
本分析や方針検討は募集馬の活躍を保証するのものではございません。
出資などの最終のご判断はご自身にご決断ください。
また、私の主観による分析ですので、読者の皆様にとって望まない表現が出てくる可能性もございますが、ご了承ください
制度変更のポイントと2022年度募集(21年産募集)の状況振り返り
まず、制度変更のポイントと、昨年の状況について確認していきたいと思います。
制度変更のポイント
- 新規入会の制限
- 抽選時優先権の申込口数が減る可能性が高い
- 会員の申込頭数に制限
- 1人当たり最大10頭まで
- ※口数は10口上限で継続
申込制度と2022年度募集(21年産募集)の実績
昨年、私は20頭に申し込み、出資はプロミストリープの21(ゴールデンリープ)のみでした。
それも抽選当選ではなく、実績での当選でした。
今年は新規入会の制限と申込可能頭数に制限が入るため、昨年のように抽選の可能性を見越して幅広く申込を行い、低確率でも抽選当選を狙うということは難しくなる見込みです。
また、抽選時優先権の申込口数が新規入会の制限があるため、動向に変動があるのではないかと見ています。
申込口数というより、抽選時優先権を使用される頭数が減るという方がより適切なニュアンスでしょうか。
ということが新規入会制限によって発生する可能性があるかと思います。
これと同様の事象が、既会員の一般申込枠でも10頭制限によって発生する可能性があります。
これらを鑑みると、人気上位馬の抽選倍率や必要実績が上昇し、そうでない馬の申込口数は減少する可能性があるのではないか、と考えています。
そうした上下の分散は生じそうですが、押しなべていくと抽選時優先権の無風当選確率や実績100万円で出資可能な馬の割合は上昇し、申し込みやすい環境になるのではないかと予想しています。
2021年度募集(22年産募集)の振り返り
21年度募集に際しては、募集77頭中、74頭が500口以上の申込がありました。
満口になった馬74頭のうち、抽選時優先権の申込口数が200口を超えた馬は38頭。
200口を超えず、一般抽選となった馬は約5割。その馬たちは抽選時優先権を使用すれば無風で当選できていました。
抽選時優先権の申込口数が200口を超えなければ、残りの口数で抽選が行われます。
その抽選での当選を期待して、私は20頭に申し込みを行いました。しかし、当選確率は高いものではありません。
こちらが一般抽選枠で当選確率が30%を超えた馬たちです。
一般抽選対象36頭のうち、14頭が当選確率30%超。裏を返せば、約6割の馬は当選確率が30%未満ですから、一般抽選があるからといって、当選は容易ではありませんでした。
なお、私の申込馬のうち、一般抽選になった馬は以下の通りです。
この中で、プロミストリープの21に出資申込できていますが、それは実績枠でした。なかなか当選は難しいという一例です。
人気上位馬の2022年の申し込み状況は以下の通りです。
レーヴドリーブの21(レーヴドレフォン)はドレフォン産駒、アルルの21(アルレジャン)はサトノダイヤモンド産駒です。厩舎はそれぞれ矢作先生、藤原先生ですね。
上位4頭は必要実績は800万超。レーヴドレフォンは900万円を超えました。
私の実績では実績枠でこのあたりに申し込みすることはできませんから、抽選時優先権は人気上位かつとてもほしい馬に活用したいと考えています。
昨年はインヘリットデールの21(インファイター)に活用しました。200口に対して593口の申し込みがあり、そこでの抽選で落選となっています。
2022年度募集を踏まえて今年の想定
申込頭数の制限と新規会員の抽選時優先権が減ることから、以下のことが想定できます。
- 満口になる馬の頭数がやや減少する可能性が高い。
- 申し込みのある馬の頭数が減る可能性が高いため。
- 人気上位馬の必要実績額や総申込口数は増える可能性アリ
- 頭数制限により選択と集中が発生する可能性が高いため。
- 抽選時優先権の当選確率や、抽選発生時の当選確率は上昇する可能性が高い。
- 抽選時優先権の使用対象となる馬の頭数や口数が減る可能性が高いため。
総じて、上位人気の競走は激しくなる可能性があるが、出資申込当選の確率は上がる可能性が高い。
あくまで可能性ではありますが、出資はしやすくなるのではないかと想定しています。
ただ、それがどれくらいインパクトがあるかは読み切れません。
昨年の同様の20頭申込という手法はできませんし、今年は10頭申込も実施しない方向で考えています。
抽選発生動向が読み切れないですし、必要実績も読み切れません。
申込状況は3回公開されるとのこと。また、検討数も公開されるようになっていますから、その様子をみながら厳選申込を実施したいと考えています。
2022年募集→23年募集の価格などの変動
アーモンドアイの22が24,000万円で募集されるなど、今年の価格公開はインパクトがあるものでした。
昨年と比較して、今年はどうなのか、改めて冷静に見てみたいと思います。
価格全体の変化
21年産の平均募集価格は3,665万円。
22年産は4,079万円となりました。アーモンドアイの22を除いても3,817万円ですから、全体的に上昇しています。
ちょうど真ん中となる価格は3,500万円で、これは昨年同様の結果に。
だた、昨年最も多かった募集価格は4,000万円だったのに対し、今年は5,000万円の馬が11頭おり、それが最多となりました。
価格帯の変動を見ると、昨年19頭と最も多かった4,000万円台の馬が上下に分散していることがわかります。
5,000万円以上の価格となった馬は20頭を数え、昨年より3頭増。逆に2,000万円台、3,000万円台の馬も6頭増えています。
1,000万円台の馬が減っているので、そことの差し引きを見ると、ちょうど4,000万円台の馬が上下に分散したと見てとれますね。
4,000万円台の馬が上下に分散した背景には、ディープインパクトやキングカメハメハの次世代種牡馬戦線がある程度落ち着いてきたからだと考えられます。
種牡馬ごとの価格変動
昨年と比較したとき、エピファネイアとキズナ、キタサンブラックが価格上昇。
キズナとキタサンブラックは頭数的な要素で変動が大きいのですが、それでも大幅に上がっています。
頭数のバイアスを除けば、エピファネイアとロードカナロアが純増。
ドゥラメンテが横ばいに見えますが、昨年は4頭中2頭が牡馬、今年は牡馬1頭ですから、ここも上がっていますね。
アーモンドアイの22がエピファネイア産駒ですが、仮にそれを除いてもエピファネイアは平均7,500万円でトップです。昨年より価格は1,600万円増です。
アーモンドアイの初年度配合相手にエピファネイアが選ばれていることも、評価が高いことの証明の1つでもありますから、ここは含めて考えても良いでしょう。
2022年に産駒がデビューしたリアルスティールとサトノダイヤモンドは、リアルスティールが現時点で評価をあげています。
産駒の活躍に対して下げているのがモーリス、ドレフォン、ルーラーシップ。
モーリスとドレフォンは距離の壁が影響しているように思います。ルーラーシップはレイデオロやサートゥルナーリアの登場でやや減額でしょうか。
次世代の上位評価を獲得した種牡馬たちが値上がりし、それ以外がリーズナブルになったことで、4,000万前後に集中していた募集価格が上下に分かれた形になったとみていいでしょう。
新種牡馬の産駒募集価格
新種牡馬の募集価格についても確認します。
抜けて高いのはサートゥルナーリアでした。これは2頭ともに牡馬であることも要因の1つですが、各種牡馬の牡馬限定の平均価格で見ても新種牡馬トップです。
半兄のエピファネイアとリオンディーズがすでに種牡馬として成果を残しており、サートゥルナーリア自身も競走馬としてすばらしい成果を残していますから、こうした価格なのでしょう。
ナダルは募集5頭中3頭が牝馬。
種牡馬として馬格があり、ダート路線を期待する種牡馬ですから、牡馬限定になると平均価格はアドマイヤマーズを上回ります。
新種牡馬限定の平均募集価格は3,300万円弱。
牡馬に絞ると3,700万円弱となります。
この金額は、今期の募集価格平均よりいずれも下回ります。
つまり、新種牡馬の方がコストは低いと言えます。
ただ、パフォーマンスが未知数なだけに、コストパフォーマンスが良いとはまだ言えません。
成果が出ている馬から、コスト以上のパフォーマンスを発揮できそうな馬を見出す方が、リスク的には低いと言えるでしょう。
そこは個々の一口馬主の活動方針に依存しますから、最も楽しめる選択をするのが良いと思います。
その他簡易データ
その他、ざっくりデータを調べました。
牡馬の方が高い、設立背景や実績的にも美浦が多くて高いはいつも通りですね。
実はここもアーモンドアイの22が美浦から除くと平均は3,750万ほどになるのですが、厩舎選定の背景的には含んで考えていいでしょう。(平均という指標でものを見る難しさも感じつつ)
生まれ月によって、価格に差があるか調べてみましたが、有意な差があるとは言えません。
1月が高く見えますが、アーモンドアイの22がいるからで、それを除くと4,000万円程度に落ち着きます。
以上、ざっくりとした数値変動でした。
収支プラスをめざす目標設計とねらい
最後に、収支プラスをめざすための基本情報の整理と、目標設計、ねらい目となる種牡馬情報について整理します。
収支プラスを期待できる目安
ざっくりとした収支計算です。
概ね、出資馬がレースに勝利すると、総獲得金の60%が分配金として得られます。
出資金と維持費の合計金額に1.6をかけた金額の総獲得金を得られれば、収支黒字を達成できることになります。
維持費は6歳3月までで概算で2,700万円ほど見積もります。
平均募集価格の4,000万円で見れば、シルク募集馬の目標獲得金は10,000万円超となります。
古馬OP級で活躍するとこの金額に届くため、シルクで出資する場合はオープン以上での活躍が期待できるかどうか、が判断材料となります。
ただ、ここはあまり厳密に考えずに、G1を勝つ、重賞を勝つ、というラインを目標に出資馬を考えるのが良さそうです。
シルクは毎年重賞馬を輩出するクラブですし、そこをめざして募集馬を考えたほうがシンプルになります。
2023年においては募集は、重賞を勝つ、G1を勝つ、それを「このレース」と想定しながら出資申込先検討をしたいと考えています。
ねらい目になりそうな種牡馬
2022年産が種付けされたのは2021年初頭。
そのころの状況を見て、どういったねらいのもと種付け・生産が行われたのかを整理しました。
その観点で言えば、ドゥラメンテはややねらいとしてはズレます。
血をつなぐということを念頭に、力が入るのはあるでしょうが、3/4が牝馬なのでちょっとねらいとしては難しいかもしれません。
ドゥラメンテは初年度は牝馬が走りませんでしたが、以降は改善傾向。これは育成手法の改良があったからでしょう。その観点で見ていくと、レイデオロは初年度産駒以上に走る馬が出る可能性はあります。
ただまだねらいを絞るのは難しい時期で、ちょっとねらいきれないのが正直なところです。
エピファネイアとロードカナロアは注目したいですし、オルフェーヴル、バゴ、ミッキーアイルも面白いのではないか思っています。
この辺りはまた別途記事にまとめていきます。ぜひご覧ください。
種牡馬のまとめ記事はこちら
まとめ
制度改定に伴い、どのくらいの実績を持っていると来年以降有利になるか、正直読めません。
そのため、実績を稼ぐことを目的としての、複数口投入は今年はしない見込みです。
ただ、走ると思う馬が、抽選時優先権で枠に余裕がありそうな場合は、複数投入もアリだと思っています。
また、アッシュフォードの実績が有効なうちに、実績を積み、つなぎやすくしたいという気持ちもあり、複数頭に申し込めると理想的ですね。
目標は芝の王道路線。ダートも考慮しますが、G1勝利をめざして出資馬を選んでいこうと思います。
最後まで読んでくださり、どうもありがとうございました。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。