シルクHC 2024年度募集 エピファネイア産駒全7頭の分析

  • URLをコピーしました!
目次

シルクHC 2024年度募集 エピファネイア産駒の分析

シルクの2024年度募集が始まりました。

シルクでは芝G1路線で活躍する競走馬に出資したいと思っております。
その方向性に合致する募集馬に出資できるよう、募集馬の分析と検討を行っています。

今年は種牡馬ごとに整理して記事にまとめていこうと思います。
記事化に際して、歩様や馬体について取り扱いません。

この記事で取り扱うのはエピファネイア産駒です。

YouTube動画版は以下よりご視聴いただけます。ぜひそちらもご覧ください。

募集馬の分析 注意書き

本分析は私シオノゴハンが個人で行っているものであり、募集馬の活躍を保証するものではございません。
出資などの最終判断は、ご自身にて実施をお願いいたします。
ご了承くださいますようお願いいたします。

参考図書のご紹介(PR)

池田書店
¥1,760 (2024/03/26 12:49時点 | Amazon調べ)
主婦の友社
¥2,090 (2024/03/26 00:25時点 | Amazon調べ)

エピファネイア産駒一覧

2024年度の募集馬は2023年産です。この世代の産駒が種付けされたのは2022年。
その当時の種牡馬の種付け価格が最も高額だったのがエピファネイアです。

2020年にデアリングタクトが牝馬三冠を達成、翌年2021年にはエフフォーリアが年度代表馬に輝く成果を残しました。
それを見て大きな期待を持って種付けされた世代の産駒であり、シルクでも最多7頭が募集されています。
募集価格も最安値がブランノワールの23の5,000万円と高額なラインナップです。

エピファネイア産駒のねらい目については、以下の記事をご参照ください。

ユナカイトの23

母ユナカイトはG1を9勝した名牝アーモンドアイの半妹にして、中央の芝マイルを2勝あげた競走馬です。祖母フサイチパンドラもG1馬であり、Sex Appealの牝系は日本だけでなく世界で存在感を示す名牝系です。

厩舎は黒岩陽一先生の厩舎です。
2023年にアスコリピチェーノで阪神ジュベナイルフィリーズを勝利し、G1初勝利をあげています。

私が初めて出資したベルエポックを管理いただいていたのが黒岩先生でした。
募集価格は7,000万円と、高額募集馬です。

ユナカイトの23は優秀な牝系の出身であることと、魅力的なクロスを持つことがポイントです。

まず、魅力の1つはサンデーサイレンスのクロスを持つことです。
エピファネイア産駒の重賞勝ち馬はほとんどがサンデーサイレンスのクロスを持っており、このクロスは魅力です。

加えて、母の父ヨハネスブルグの父系Storm Cat経由でSecretariatの血を持ち、それがエピファネイアの柔らかな要素(Bold Ruler+Princequilloの要素)とかみ合うと考えられます。

こうした柔らかな要素に加えて、引き締める要素としてSadler’s Wells≒Nureyevを持つのも魅力です。
母ユナカイトも芝のマイルで2勝をあげた競走馬であり、体質的な引き締めにも期待が持てます。
柔らかくストライドを伸ばしてスピードを発揮する要素と、駆動力的な要素が両立されそうなイメージで魅力に映ります。

本馬はSex Appealから連なる名牝系出身で、おばにアーモンドアイ、祖母にフサイチパンドラがいる血統ですから、こうした背景も抜群です。

大きな成果を残したとき、エピファネイア後継として種牡馬入りも期待できる背景がありますから、とても楽しみな存在だと思います。
1月生まれですし、順調に進んでクラシック路線をめざしたい1頭だと思います。

サラキアの23

続いて、サラキアの23です。
厩舎は美浦の田中博康先生の厩舎です。

母サラキアはエリザベス女王杯や有馬記念で2着経験のある重賞勝ち馬。
半弟には朝日杯フューチュリティステークスを勝利するなど、重賞4勝をあげたサリオスがいます。

エピファネイアは2年連続で、全姉サンタンドレアは栗東の池添学先生の厩舎で、7,000万円で募集されています。
2番仔、かつ牡馬ということで募集価格は1億円に到達。
期待されている1頭だと思います。

厩舎はレモンポップやローシャムパークを管理されている田中博康先生の厩舎で、それも楽しみな要素です。

サラキアの23も優秀な牝系出身であり、魅力的なクロスを持つことがポイントです。

まず、サンデーサイレンスのクロスを持つことです。これはユナカイトの23で説明した通りですね。

加えて、母サラキアが中距離で大きな成果を残した競走馬であり、母の父ディープインパクトも中長距離で歴史的な成果を残しています。
サンデーサイレンスのクロスと中距離の要素があることで、中距離向きの柔らかな要素は充実している印象です。

母系にはNiniskiとデインヒルの血が入りますが、いずれも後躯を力強くするイメージの血。
父ハーツクライのサリオスが2歳早期からマイルで力強く活躍したように、Niniskiとデインヒルは成長力や力強さに影響を与えます。

また、ドイツ出身の牝系であることもあり、スタミナ要素も十分に入っています。
柔らかな要素と引き締め要素が両方あり、母は重賞馬かつ名牝系出身ですから、とても楽しみな1頭だと思います。

成果を残せば種牡馬として楽しみな背景を持つことはユナカイトの23とも共通で、G1路線での活躍に期待したいですね。

リリーズキャンドルの23

続いて、リリーズキャンドルの23です。
牝馬で栗田先生の厩舎を予定しています。

母リリーズキャンドルはフランスで3勝をあげた競走馬で、G1競走のマルセルブサック賞を制しています。
マルセルブサック賞は2歳G1で、芝の1,600メートルで行われるレースです。凱旋門賞と同時期開催ですから、2歳早期から高い能力を発揮しないと勝つことが難しいレースです。

母の初年度産駒ダズリングブレイヴは父Saxon Warriorで中央1勝をあげています。
同牝系からはリスグラシューが出ています。

母リリーズキャンドルはSir Ivorの血を持つため、父が持つSir Gaylordの柔らかさを刺激するイメージです。
(エピファネイアの母系にHabitatの血が入り、Habitatの父がSir Gaylord)

加えて父系がNasrullah系のMill Reef、Rivermanの血を引いており、NasrullahとPrincequilloの要素も濃く、サンデーサイレンス以外で柔らかさを引き出しています。

そこに欧州のスプリントで活躍したAnabaaの血を持ちますし、母はマイルで成果を残していますから、引き締め要素も持っています。

重厚な欧州の馬力的な部分もありそうですから、非根幹距離で成果を残してくれそうなイメージでしょうか。楽しみな1頭です。

ローブティサージュの23

ここからは栗東の募集馬です。まず、ローブティサージュの23、中内田先生の厩舎に所属予定です。

母ローブティサージュはシルク所属馬として、阪神ジュベナイルフィリーズに勝利したG1馬です。
繁殖としても成果を残しており、初仔のリアンティサージュは中央4勝、オープン入りしています。

牝系はヴィクトワールピサなどを輩出したMuch Too Riskyの牝系。
母の実績、牝系の背景としては、そろそろ重賞勝ち馬を見たいところです。

父キズナの半兄ラトラースも中内田先生の厩舎で総額1億円で募集されています。
この馬も引き続き1億円で募集されています。

本馬の祖母プチノワールはHaloの3×4を持ち、スピード能力を底上げしつつ、異系のウォーエンブレムでスタミナと馬力を底上げしたイメージ。
ローブティサージュがサンデーサイレンスの血を持たずにG1を含む重賞2勝をあげられたのは、こうした血統背景にあると考えられます。

ここにエピファネイアですから、Haloのクロスを継続強化しつつ、Robertoが入ってSadler’s Wellのクロスが生じますから、持続力タイプになりそうな印象を受けます。
そういった意味で牡馬なのはプラスで、パワーと持続力を生かして非根幹距離を先行押切勝ちしそうなイメージがわきます。

ブランノワールの23

続いて、ブランノワールの23です。栗東の辻野先生の厩舎を予定しています。

母ブランノワールはMuch Too Riskyの牝系出身。
先ほど紹介したローブティサージュの半妹にあたり、中央4勝、重賞3着の実績を残しています。

預託予定の辻野先生は2021年に栗東で開業されており、マスクトディーヴァやディナースタを管理されています。
個人馬主からの信頼も厚い印象を勝手ながら持っています。
私も出資馬でお世話になってみたいと思っている厩舎の1つです。

ブランノワールの23の配合のポイントは、母の父にロードカナロアを持つという点です。
エピファネイアの母はシーザリオですから、この配合だとサートゥルナーリアを内包する形になります。
サートゥルナーリアは両親の持つ柔らかさと引き締めを高水準で両立した中距離馬でした。

エピファネイア産駒の配合としても、柔らかさの継続強化と引き締め要素の両立がポイントとなるため、それを成立させた配合イメージとして魅力的です。

祖母プチノワールはHaloの3×4を持ち、スピードを伝える要素として期待が持てます。
これはローブティサージュの23でお話したことと共通です。

同時に、母ブランノワールはNureyev≒Sadler’s Wellsを持っており、さらに父エピファネイアがSadler’s Wellsの血を持っていますから、Sadler’s Wellsのクロス、Nureyevとのニアリークロスが父と母の間で発生。
引き締める要素もかなり充実している印象です。

大箱での適性が期待できる血統要素がありつつ、引き締めるよう要素も十分にあるため、芝の王道路線での活躍に期待したい1頭です。
楽しみな1頭ですが、今回募集されたエピファネイア産駒7頭のうち、牡馬にして最安値です。馬体などもよく見たいところでしょうか。

ジェイウォークの23

ジェイウォークの23です。
牝馬で所属は栗東の武幸四郎先生の厩舎を予定しています。

母ジェイウォークは北米で5勝、うちG1を2勝という輝かしい成果を残しています。
その1勝がBCジュベナイルフィリーズで、その勝利もあって2歳牝馬チャンピオンに輝ています。

ジェイウォークの23のいとこに該当するTapit Triceは米4勝、G1を勝利するなど、近親に活躍馬がいるのは魅力的です。

母の父はUnbridled’s Songの系統で、素軽いスピードと仕上がりの早さを産駒に伝えるイメージです。
母系にはBlushing GroomとNureyevを持ち、前向きな気性やスピード、引き締め要素を持っています。

母の競走実績からも、早期からスピードと前向きな気性を生かして活躍するタイプになりそうな印象を受けます。

距離的なイメージでは1,400メートル前後になるのではないか、という印象です。
京都、阪神の内回りで活躍してくれると楽しみですね。

タイタンクイーンの23

最後に紹介するのは、タイタンクイーンの23です。
厩舎は栗東の池添学先生を予定しています。

母タイタンクイーンは繁殖として極めて優秀で、産駒から4頭の重賞馬を出しています。
デビューできなかったアンセランを除き、デビュー済みの産駒はすべて2勝以上をあげています。

サンデーサイレンスの血を引かないエピファネイア産駒の重賞馬には、先日日本ダービーを制したダノンデザイルやイズジョーノキセキがいます。
この2頭に共通するのは母がSeattle Slewの血を引いている点です。

Seattle SleはBold Ruler+Princequilloの要素が強く、柔らかなストライドを強化するイメージの血です。
タイタンクイーンの23もSeattle Slewの血を持ち、その要素を強化してくれますし、母の繁殖実績からも期待の1頭です。

まとめ

エピファネイア産駒の募集馬7頭について分析しました。

ここから馬体などを含めて検討をさらに深めていく予定です。
2年連続で同配合で募集されたのはサラキアのみですが、今年も良血馬が揃いました。

どの馬も活躍がとても楽しみです。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

HN:シオノゴハン
趣味:競馬と雑学調べ
一口馬主:
シルクホースレーシング 2019年~
ノルマンディーオーナーズクラブ 2020年~
インゼルサラブレッドクラブ 2021年~
POG:不愉快な仲間たち

目次