シルクHC 2024年度募集 キタサンブラック産駒全5頭の分析

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シルクHC 2024年度募集 キタサンブラック産駒の分析

この記事で取り扱うのはキタサンブラック産駒です。

シルクでは芝G1路線で活躍する競走馬に出資したいと思っております。
その方向性に合致する募集馬に出資できるよう、募集馬の分析と検討を行っています。

今年は種牡馬ごとに整理して記事にまとめていこうと思います。
記事化に際して、歩様や馬体について取り扱いません。

YouTube動画版は以下よりご視聴いただけます。ぜひそちらもご覧ください。

募集馬の分析 注意書き

本分析は私シオノゴハンが個人で行っているものであり、募集馬の活躍を保証するものではございません。
出資などの最終判断は、ご自身にて実施をお願いいたします。
ご了承くださいますようお願いいたします。

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キタサンブラック産駒の一覧

今回募集されるキタサンブラック産駒は5頭、美浦で3頭、栗東で2頭です。
いずれも5,000万円超の高額馬です。

キタサンブラックの2023年産は注目の世代です。

改めて、キタサンブラックのここまでの種付け頭数の推移について整理します。

種牡馬入りは2018年で、種付け料は500万円でスタートしています。
G1を7勝した歴史的な名馬ですが、その種付け料はG1を3勝のレイデオロや、2勝のサートゥルナーリアより安価な価格です。

実績に対しては安価だったものの、初年度産駒の血統登録頭数は83頭。
うち社台グループ生産が40頭ですから、日高からの人気が低かったことが伺えます。

しかしその初年度産駒からイクイノックスが誕生したり、重賞馬が複数誕生したことで、評価が上昇。
2023年血統登録馬数は133頭と種付け料、頭数ともにV字回復しています。

2023年は種付け料1,000万円、2024年は2,000万円と、一気にトップサイアーになりました。
募集価格はどうしても上昇してしまいますが、23年産、24年産、25年産と注目の世代がしばらく続きます。
今年も募集も楽しみなラインナップですし、しばらく目が離せない種牡馬です。

キタサンブラック産駒のねらい目のポイントは以下の記事をご参照ください。

イストワールファムの23

イストワールファムの23、所属は美浦の奥村武先生の厩舎を予定しています。

母イストワールファムは中央で4勝をあげています。
いずれも1,800m戦で勝利しており、長めのマイラーです。
アンティックバリューの名牝系出身で、その中でも最も成果が出ているベガの枝です。

所属予定の美浦の奥村先生の厩舎の代表馬にはノースブリッジやキミワクイーンなどがいます。
シルクではクールキャットを管理されていますね。
ノースブリッジは放牧に出さず、厩舎で長期間管理されるなどで話題にもなりました。

イストワールファムの23はキタサンブラック産駒として、とても楽しみな好配合馬だと思います。

まず、サンデーサイレンスのクロスを持ち、Glorious Songを通してHaloのクロスも発生しています。
芝での素軽いスピードは期待ができるでしょう。

こうした柔らかな要素に加えて、母イストワールファムがSadler’s Wells=Fairy Kingの全兄弟クロスを持ち、引き締める要素も十分。

そこにトニービンの血も入るため、直線の長いコースで長く良い脚を発揮してくれることに期待が持てそうです。

これらの要素を持つことは、イクイノックスとも共通しており、成功につながるポイントを押さえていると考えられます。

4代母にベガを持ち、近親にハープスターのいる血統ですから、大箱の大舞台での活躍は想像しやすいところ。
母は長めマイルで4勝、母の父ローエングリンはマイラーですから、期待できる要素の揃った存在だと思います。

サラーブの23

続いて、サラーブの23です。
牝馬で所属は美浦の宮田敬介先生の厩舎です。

母サラーブは中央の芝、ダートで3勝。南関東競馬で2勝をあげています。
Jpn2のダート競走で5着を2回など、重賞でも通用する力を見せています。

祖母サマーハからはシャケトラやモルジアナが出ており、堅実に勝つ牝系という印象を持っています。

宮田敬介先生は美浦で2020年に開業されたばかりですが、ブレイディヴェーグでエリザベス女王杯を勝利、アマンテビアンコでJpn1を勝利するなど、勢いと実力のある先生です。

シルク所属の活躍馬も多く、シルク期待の厩舎という立ち位置から、シルク信頼の厩舎という位置に深まった印象を受けています。

サラーブの23もイクイノックスと共通する美点を持ちます。

まず、Haloのクロスを持つという点。
世界的にも大きな成果を残し、日本でも成果を残しているGlorious Songからその血を引いている点も魅力です。

母サラーブは父ルーラーシップがNureyevの血を持ち、母の父SingspielがSadler’s Wellsを父系に持ちます。
従ってNureyev≒Sadler’s Wellsのニアリークロスで引き締め、粘り強さを底上げしているイメージです。

ルーラーシップが母の父にトニービンを持ちます。これは先ほども述べたようにイクイノックスに共通します。
大箱でストライドを伸ばして持続的に脚を発揮することにつながるでしょう。

近親に4分の3同じ血を持つラスールがいることも魅力です。
ラスールは中央3勝をあげたキタサンブラック産駒です。
故障がなければ大きな成果を残していたと思います。
藤沢先生の厩舎から宮田先生の厩舎に転厩した馬で、3勝目は宮田先生の厩舎であげています。

ラスールはサマーハの仔で、サラーブの23はサマーハの孫。
異なる要素として入るのがルーラーシップで、配合面で言えばこの画像が示す通り、プラスに働くことが多いでしょう。

活躍が楽しみです。

シャトーブランシュの23

続いて、シャトーブランシュの23です。
所属は美浦の木村哲也先生の厩舎を予定しています。

母シャトーブランシュということで、イクイノックスの全妹にあたります。
厩舎も兄と同様に木村哲也先生ということで、盤石です。

半兄のヴァイスメテオールも重賞を制しており、母の繁殖としての能力の高さを示しています。
歴史的な名馬であるイクイノックスを超えることは極めて難しいですが、魅力的な存在であることは間違いありません。


ここまでの説明で、イクイノックスなど、重賞馬との共通点をベースに魅力を語ってきました。
改めてシャトーブランシュの23の配合を見てみましょう。

母の父キングヘイローは、ダンシングブレーヴの産駒。
ダンシングブレーヴはHaloとのニアリークロスを複数持っています。
そこに加えて、キングヘイローが母の父にHaloの血を引いていますから、Haloのクロスやニアリークロスが発生しています。
これによって、芝でのスピード能力を底上げしているイメージです。

そしてキングヘイローはスプリントG1を勝利していますが、中距離でも走ったタイプで、キレ味のある末脚を発揮する競走馬でした。

祖母ブランシェリーはトニービン産駒で、母方にはNureyevの血が入ります。
トニービンとNureyevから粘り強さやスタミナを受け継ぎつつ、大箱向きのストライドを獲得しているイメージです。

サンデーサイレンスの持つ、柔らかでキレのある要素と、大箱でパフォーマンスを上げる要素を持っているのがこの配合です。

そしてこれは、サンデーサイレンスからディープインパクトを生産するようなイメージに近く、回帰的なニュアンスを持ちます。

シャトーブランシュの23がどのような活躍をするか、楽しみです。

マンビアの23

ここからは栗東の馬です。
まず、マンビアの23です。
栗東の斉藤先生の厩舎を予定しています。

母マンビアはフランスで4勝。
1,400mのG3を勝利しています。

繁殖として優秀で、様々な父から複数勝利をあげる産駒を出しています。

キタサンブラック×欧州の短距離馬の母という組み合わせは、柔らかさを維持しつつスピードを上げられるイメージで、魅力的だと思います。

母系にはKrisやNureyevの血が入り、スタミナ要素の底上げも期待ができます。

前目で競馬をして、直線からじわじわと伸び続け、並んで抜かせないような競馬をしそうなイメージが沸きます。

母が繁殖として本当に優秀ですから、この馬にも十分期待できると思います。

アンティフォナの23

最後に、アンティフォナの23です。
こちらも栗東の斉藤先生の厩舎への所属を予定しています。

母アンティフォナは米国産のスプリンターです。
血統背景を見ても、Unbridled’s SongとStorm Catと米国要素がかなり強いのが特徴です。

アンティフォナも母として優秀で、NHKマイルを制したラウダシオンに加え、中央3勝のアンプロジオとローウェルを出しています。

そのラウダシオンを管理されたのが斉藤先生です。
クロノジェネシス、ジェラルディーナ、ラウダシオン、キラーアビリティと大きな成果を残しています。

ジェラルディーナは途中からでしたが、エリザベス女王杯を制したとき管理していたのは斉藤先生です。
近年ではドンフランキーやヤマニンウルスなど、ダートでも活躍馬を輩出しています。

先日、圧倒的なパフォーマンスを見せたキタサンブラック産駒クロワデュノールを管理しているのも斉藤先生ですね。
シルクのブラックブロッサムもケガから復帰すれば重賞が狙える存在ですし、キタサンブラック産駒とも好相性の厩舎です。

馴染みのあるアンティフォナの産駒ですし、実績のある厩舎ですから、育成に大きな期待が持てます。

まとめ

キタサンブラック産駒の募集馬5頭について分析しました。

馬体や歩様も含めて、今後検討を続けていきます。
キタサンブラック産駒で言えば、厩舎をどう考えるかという点も大きな要素な印象を受けています。

楽しみな馬ばかりで、悩みは増える一方ですね。どの馬も活躍が楽しみです。

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この記事を書いた人

HN:シオノゴハン
趣味:競馬と雑学調べ
一口馬主:
シルクホースレーシング 2019年~
ノルマンディーオーナーズクラブ 2020年~
インゼルサラブレッドクラブ 2021年~
POG:不愉快な仲間たち

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